2の初日はなんだか凄かったですねえ。
熱狂といった感じで、とっても嬉しかった。
ああ、待っていてくれたんだな、楽しみにしていてくれたんだなと。

当日パンフレットにも書いたのですが、僕的にとっても2らしい2を細川さんが書いたくれた気がして、本当に嬉しい2です。


ここで趣向をかえまして。
手前味噌になっちゃうかもですが、バック・トゥ・ザ・フューチャーやSF未来モノが大好きで堪らない僕が、このバック・トゥ・ザホーム2を大好きな理由を、色んな考察も交えて。大変に私的です。
凄いでしょ、オレ、主宰なのに、自分たちでやった舞台を自分で今から大変に褒めようとしてます。スーパー手前味噌自己賛美です。

やめろうかな、いや、やろう。



【「バック・トゥ・ザ・ホーム2」私的考察】

〜バック・トゥ・ザ・ホーム2が2らしい2だと思う訳〜


⑴1の展開が粋に戻ってくる

これはもう、続編ならではのグッとくるポイントと言えると思いますが、台本が届くたびに震えるほど嬉しかった展開が今回いくつも。

チャラ男になってしまった和田くんが本当は無理してて、元の和田くんに戻ってしまう所や、電通になってしまった良輔がやっぱりチャラくなってゆく辺りはなんだか、ダメな事だと思っていた事でグッと来るのが粋だなあと。
ケロッファーの結婚を聞いた良輔が泣く所良輔、「いいやつではあるんだね」のセリフなんか大好き。
そんな、無理したチャラ男と、元祖チャラ男がダンスダンスレボリューションで2人プレイをする最高の展開は稽古中からグッときてましたよ。なんせ、キャストおじさんばっかりですからね。涙腺緩みながら稽古してる(笑)なにやってんだ!

そもそも、ヒラコと野田くんが戻ってくるところから始まる2か。

2人が戻ってくる。

そして、変わってしまった何かも、また元に戻ってくる。

時間を戻して、地球を元に戻そうとする。

そして、あの時乗っていた宇宙船、プリウスに戻ってきた面々。

そんな面々がみんなで時間を戻そうとする。
死を覚悟したエイリアンを時間を戻して、自分たちの輪に戻す。

1人になったら和田くんの子孫たちが戻ってくる。

そして戻る。

戻ってくる物語。

そらそうだ、バック・トゥ・ザ・ホームだからだな。

最後のシーンで、和田くんが「聞きますよ、話」と言うのは、胸の奥に響きます。1の頭で川本が和田に言った言葉が自分に戻ってくるのだと。

⑵リンクしているディテール

色々なことがリンクしてくるのが続編の面白さですし、これも当日パンフレットにも書きましたが、そのディテールが好きなのです。ディテールってやつは知れば知るほど面白いものです。
細川さんが作ってくれたものももちろん、稽古場で色々なアイデアが出たものも盛り込んでくれつつ、出来上がりました。


野田くんが履いている靴はバック・トゥ・ザ・フューチャー2でマーティーが履いている靴。
デイリーヤマザキのユニフォームと同じ色、


1で野田くんが見たがっていたスターウォーズ新作。1では川本がジャバ・ザ・ハットに出会っていたり、宇宙人のバンドに入りそうになったりしましたが、今回はストームトルーパーが出てきたり、ハンソロのカーボン凍結なんかが入ってます。あのストームトルーパーは何と舞台チームのスタッフさんの1からのハンドメイドです。しかもウサギ内蔵システム。
もう感激。

吉野家の色が宇宙人の色と同じ。フーターズもオレンジ。

紅の紅生姜。

小野坂さんがBLをやると言うこと(笑)

デロリアンの登場。(ワゴンタイプ)


僕的に1番ウワォなのは、一発ギャグの芝浜が、最後のシーンでリンクするところです。

そもそも立川談志さんの芝浜が大好きで、何度も何度も聞いてます。凄すぎる。
落語の人情話ってのがそもそも好きで、なんかある所、究極芸術のような気がしてまして、実はそれも、僕自身、ソロ公演をやる理由の1つにありました。一人でお芝居を演じると言う凄さ。笑って最後は泣ける。いやはや、談志さんの芝浜には震えます。何度聞いても泣ける。みなさんも聞いてみてください。ちなみに芝浜はお酒を飲んで何かが起こる話です。


話はそれますが、山手線の新しい駅名が「高輪ゲートウェイ」に決まって、はあ、やっぱりか、と落胆した組です。
スタンダップコメディで共演させていただいている、落語家の立川談慶さんがやはり新しい駅名は「芝浜」がいいだろうとフェイスブックでおっしゃってて、これは大変に共感していたし、本当にそうなったら日本も捨てたもんじゃないと思っていたのですがねえ。グッズで財布なんか売ったら最高。
山手線の駅名は、漢字2文字か、3文字だろうよ、やっぱり。
なんだよ、高輪ゲートウェイってよお。趣も何にもねえよ。

芝浜がよかったなあ。


⑶豪華すぎる「余計」

これは本当に良い意味での「余計なこと」ですが、なくても良いけどあったら良いな、がやっぱりサービス業のワンランクだと思うんです。それがやっぱり細川さん面白くて。
そこに関するやってみようぜ、聞いてみなきゃわからないよ、が凄いなあと。

2.5の加藤くんももう本当に快諾してくれて、流石の人気者の理由がわかるというか、やっぱり素敵な人だなあと。歌も覚えてきてくれて歌ってくれて、本当ファンになっちゃいますよね。

そして、宇宙船の欽ちゃん。本物です。欽ちゃんです。
録音にわざわざ付き合っていただきましたが、緊張しました(笑)しかし、あの音声データは宝物かもしれませんね。

英語のパートは、長年の付き合いである、ジェイソンハンコックさんにわざわざやってもらいました。久々に会えて嬉しかった。

そして2.5に出てくれたみなさま。わざわざ来てくれて、歌も何もやってくれた。

あれの撮影は2の仕込み日の昼間時間に撮影いたしました。
それをすぐ編集して初日までに間に合わせて作った映像のワタナベカズキくんも最強に凄い。

なんと言っても韮澤さんと大槻教授。超凄いし豪華な組み合わせです。


僕的には小野坂文房具を作りたかったので、出来てよかったし、もっと色んな文具があったら面白そうですねえ。
作品に出てるお店やなんかが、実際に作られるという、例えば水道橋のババガンプなんか(フォレスト・ガンプのガンプの海老料理のお店)最高で、やっぱりいいなあと。
小野坂文房具も実際に展開して行ってるんだな、今も地球のどこかに半分宇宙人の小野坂さんが文房具売ってるんだなと思うとなんだか嬉しいですよね。店行ったらタックルされそうだけど。


と、まだまだ沢山のこだわりポイントはありますが、本当に勝手に手前味噌考察、ありがとうございます。