9月16日はマークボランの命日 | ビートニク酒場

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9月16日はマーク・ボランの命日でした。マーク・ボランは30歳の誕生日を2週間後に控えた1977年9月16日、ロンドン郊外で恋人が運転する車が事故に遭い死亡しました。

 

マークは1971年のインタビューで「僕は生まれながらのスターなんだ。だから死ぬのは30歳より前でなくちゃ」と言っていて、自らの死を予言していました。

 

アマプラで2022年のドキュメンタリー作品「マーク・ボラン:名声への運命」が入ったので観ました。字幕が機械翻訳なので意味が分からない点もあったのですが、よく知られた話が語られておりました。

 

 

死の直前の1977年夏にマークはテレビ番組「マーク」のホストを務めることになりました。最終回の7回目のゲストはかつてのライバルであったデヴィッド・ボウイ。撮影は9月9日の午後。2人は一緒にステージに立ち、演奏をスタートさせましたが、マークが興奮してステージから落ちてしまい演奏中断。アクシデントが多発していたため、このまま時間切れとなってしまいました。

 

すでに人気の落ちたマークボランが、いち早くグラムムーブメントを降りたデヴィッド・ボウイを迎えての収録。デヴィッド・ボウイはグラムにこだわることなく、そのキャラクターを更新し続けて、成功と名声を積み上げてきました。一方のマークは最後まで輝きを取り戻すことが出来ずに、最後まで演奏することが出来ずにステージから落ちてしまうという象徴的なシーンで終わっています。

 

その撮影から、わずか7日後にマークは事故のために帰らぬ人となりました。葬儀の参列者の中には、デヴィッド・ボウイの姿もありました。

 

マーク・ボランはグラム・ロックの創設者でありましたが、その輝きは一瞬でした。それはマーク・ボランのような天然の天才でしか、作り得ないムーブメントでした。それぞれにはそれぞれの役割があり、マーク・ボランはその一瞬に燃え尽きたのでした。

 

なおマーク・ボランの新しいドキュメンタリー映画『AngelHeaded Hipster: The Songs of Marc Bolan & T. Rex』が製作されました。英国では9月22日より各地の映画館で上映されます。