「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」 | mot 映画レビュー

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評論家の批評や世間の評判に左右されない自分自身の素直な感想を飾らない言葉で書こうと思います。点数含め参考程度に読んでください。でも観た人にとってしっくりとハマる映画こそが、その人にとって"いい映画"だと思います。

「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」

監督:ジョー・ライト

出演:ゲイリー・オールドマン、リリー・ジェームス ほか

(イギリス  DARKEST HOUR)

 

とてもイギリス映画らしく気品があり、それでも面白い、バランス感覚の優れた監督さんだなぁ、、と勝手な印象を持っているジョー・ライト監督。

今作も、一見重く固くなりがちな題材ながら、とても間口が広く歴史に疎くても分かりやすい、それでも決して軽く稚拙にはならないという絶妙な仕上がりだと感じました。

 

特筆するのはやはりチャーチル首相の存在感で、まさに彼がそこに生きている空気を醸し出していて、それはオスカー受賞の演技とメーキャップ、そして衣装や美術からカメラワーク、音楽に至るまで、全ての要素が彼を“今そこで息をしている存在”としていたと思います。オスカーをとったからと言って変にメーキャップばかりが気にならない...これこそがすごいことなのでしょう。

 

史実と比べるとおそらくかなりの脚色を配していると思われる出来過ぎ感は若干ありますが、その大小関係なくリーダー経験者なら誰しも共感できる、その責務を全うせんとする1人の男の苦悩と葛藤、そして支える者たちの孤独をも描いた素晴らしい映画でした。

 

シーンとしては、秘書であるリリー・ジェームズさんとチャーチルの思わず落涙してしまう後半のあるシーン。セリフで多くを語らない素晴らしく印象的で一番好きなシーンですね。

このリリー・ジェームズさん、どこかで見かけた美人さんだなぁ、と思ったら「ベイビー・ドライバー」の彼女ですか‼︎

今後ますます活躍しそう‼︎

 

昨年の「ダンケルク」をまだ観てない方は、今作と併せて観ればより面白いと思います。

 

満足度 7/10