「人間は人間自身が考えている程、高尚な生物ではない!

 だからこそ、倫理的道徳的正論によるしばりが必要!」

というのが、我輩硬派感傷主義だ。

というのはこうである。

 

久々の別府。

ぽつりとオッ立つ高崎山の猿や温泉遊園地等のTV報道で

「あぁ、別府は活況なのだな」

と思っていたのだが、別府商店街はサビレ状態。

別府に来る都度、通った「とり天」の名店Mの味も落ち、

海沿いの別府有数の旅館もつぶれ、関東のチェーン店になっていた。

世間話をするために入った複数の店の店員達の余裕のない対応と低サービス。

「あぁ、厳しんいだな」

と観じてしまった。

我輩ですら「いいことだけを報道するTV報道」に刷り込まれていたというわけだ。

(今、同様に、NHK歴史ヒストリアで、三菱財閥創業者・岩崎弥太郎の良いことばかりを取り上げている。

 三菱=自分だけが儲かればよい!、これが岩崎の考えで、

 「渋沢さん! あんたと俺が組めば日本を支配できるキニ!」と青淵=渋沢栄一に提案。

 信義を重んじる共存共栄をはかる渋沢は、岩崎の提案を拒絶し、その場で口論。両者は犬猿の仲に。

 渋沢は、海運業の独占をはかる岩崎を阻止するため共同運輸を創立し、両社共倒れになるほどダンピング対決。岩崎が闘争途中で死んだため、両社は和解し、合併。これが現在の日本郵船。

ところがNHKでは渋沢の名すら取り上げていない。

人間、とりわけ金儲け至上主義の経営者には二面性があることを知るべきだ)

 

さて本論。

戦後の大坂で初の震度6の大地震。

秘密のケンミンショーの主役=大阪人の人々から笑いが消えた。

死者も出ており、避難している人々も多い。

水道やガスも泊まっており、余震の恐怖に襲われているらしい。

家の一部が壊れ、今後、補修の費用も負担になる。

交通機関は完全マヒし、7年前の東日本大震災で自宅まで徒歩30km以上も歩いた吉川真同様、

多くの人々が家まで歩いて帰らねばならなかった。

こういう状況下で、大阪人は、ワールドカップどころではないはずだ。

大坂自身は午前8時頃、起きたから、当然、

その日のマスコミ、とりわけ発信力のあるTVは大阪地震一色だった。

 

ところが、翌日、ワールドカップで、日本が予想に反し、格上のコロンビアを破った。

すると、マスコミは、日本勝利一色!

僅か半日程度で、「悲しみの報道」が「歓喜の報道」にカメレオンのように変わってしまった。

被災した大阪人の悲しみや恐怖の表情から、

大騒ぎする非被災者のサッカーファンの笑顔に主役の座が変わったのだ。

 

そして汚い奴がマスコミに登場。

大阪地震とワールドカップに日本中のマスコミが注目している最中、

形ばかりの緊急会見による謝罪を行ったのが、加計孝太郎。

安倍晋三の親友だけのことはある。

会見を発表したのが2時間前、しかも岡山のローカルマスコミだけに知らせたという。

これは、安倍晋三一派が重要法案と位置付けている

①残業過労死助長法案=高プロ法案(働き方改革と偽装)

②ヤクザ博打法案=IRカジノ法案、

③最高裁判所判例を無視した参議院議員6議席増法案等を

強行採決するため国会を約1か月延長するために形だけ謝罪したもとのみなされている。

「加計孝太郎も、ちゃんと謝罪したんだから、野党はこれ以上、追求するな!」

ということらしい。

 

大地震が起き、被災して恐怖におののく人、

まったく他人事のように、自分の好きなイベントに歓喜する人、

火事場泥棒のごとく上記の不幸と興奮を自分の保身をはかるため利用する悪人、

視聴率優先で、上記を報道するマスコミ、とりわけTV報道をする人

親族を殺す人非人ども(4件も報道されていた)

これが日本で起きている現実である。

明智君、人間は高尚な生き物だと思いますか?

 

2016年4月14日に、熊本地震が起きた後、

TVのインタビューに応じた熊本おばさんが吐露していたな。

「地震なんて、人ごとだと思っていました・・・」

これは2011年3月11日に起きた東日本大震災を「人ごと」だと思っていたに違いない。

熊本から東北3県は近くとも1500km以上離れていたのだから、

「人ごと」と思う心性は普通の感覚だと思う。

 

熊本地震が起きた頃、大阪はプロ野球開幕直後で

阪神タイガースの活躍に一喜一憂していたと考えられる。

おそらく多くの大阪人は、遠く離れた熊本地震を「人ごと」だと思っていたかもしれない。

被災して初めて「人ごと」ではなくなったという現実をつきつけられたのだ。

 

被災し避難している人々が、自分たちの不幸を尻目に

ワールドカップで1勝しただけで大騒ぎしている人々をどのように思うのだろうか?

 ー勇気づけられました

と模範解答を出せるとは到底思えないのだ。

 

ところが熊本地震の直後、大阪の人々が

阪神タイガースの勝利に酔いしれ、歓喜していたとすると、どうだろうか。

歓喜する熊本のサッカーファンを非難することは、難しいと思われる。

 

1週間ほど前、NHKが72間ドキュメンタリーで、福島県のパチンコ依存症の人々を取材していた。

NHK記者「なぜ、パチンコに朝から晩まで通うのか?」

という質問に、年老いた老人が大略次のように言った。

「震災で何もかも失った。

 命だけは助かったが、仮設住宅にいると、家族とけんかが絶えないから居たくない」

NHK記者「うるさくないですか?」

「うるさいからいいんだよ。何もかも忘れることができるから。

 でも、俺は、戦争のようなパチンコ台よりも、

 テレサ・テンが微笑んでくれるパチンコ台のほうが好きだな」

な~るほど・ザ・ぱちんこワールド!

パチンコも被災者になくてはならない存在だということがわかった。

「けれども、前向きな行動ではないな」

 

だが、仮に我輩自身が被災し、命だけ助かり、その他はすべて失ったとしたら、

果たして前向きな行動をとれるだろうか。

これはそのような状況にならないとわからないと思う。

 

今後、予想される恐るべき大震災にそなえ

我輩は、常に、適度に冷めるように心がけている。

武道家は喜怒哀楽の感情を殺すことが大切だからだ。

日頃から、嬉しいときも、悲しいときも、クールダウンしている。

ゆえに、流行りものに熱狂することは、官房長・菅及びそのまんま東の前頭部の髪同様、ない。

過去および現在まで、プロスポーツや五輪、芸能人等々、熱狂することはなかったし、今後もない。

 

我輩は、

「自分がろくでもない人間である!」

という現実から目をそむけることができない。

当然のことながら、高尚の「こ」の字もない。

 

だから、とてもとても、プロスポーツや五輪スポーツ等を応援する余裕がない。

そんな暇もないから

「生ある限り自分自身を応援する!」

のだが、

その一環として日本テコンドー協会の門人を応援している。

社会に有為な門人を輩出することで、

「人生はいい」

と感じさせてくれている日本社会に恩返しするという使命感があるからだ。

使命感の達成は、生きる喜びにつながる。

自分が何のために生まれてきたのかにつき哲学させてくれる。

 

ところが、ワールドカップに興味がないからといって

大阪地震の被災者を助けているわけでもない。

W杯に歓喜している人々と、被災者に対する行動に大差はないといえる。

 

違いがあるとすれば、2日=48時間という短い間に、

地震報道で落胆もせず、W杯報道で大騒ぎもせず

いつもと変わらない平常心を保っていることかも知れない。

だからこそ、安倍晋三一派=加計孝太郎のような汚い輩の行動を見逃さず批判するのだ。

これは5年半以上、変わらない姿勢だ。

 

人間は、確かに高尚な生物ではない。

だから倫理的道徳的しばりが必要だ。

人の上に立ち、社会的地位が高ければ高いほど倫理的道徳的しばりが必要だ。

それを守りそして守らせるからこそ健全な国家社会が堅持できる。

ところがどうだ安倍晋三一派は。

私利私欲の権化でかつ傲慢の極みではないか。

 

2日間で、地震で死者がでて、日本チームが奇跡的な勝利。

「いまがチャンス」とばかり

1年以上も雲隠れしていた加計孝太郎が緊急記者会見し、自分の給料の1割を減らすだと。

自分が経営する会社(加計学園は実質的に営利企業)に金を返せば、自分の会社が儲かるだけ。

これで通ると思い行動に移せる加計孝太郎は、栄養ゼロのキュウリ同様、

低いIQの持ち主であることがよ~くわかった。

 

他方、安倍晋三。

もの凄い速さで小学生が亡くなった場所に行き必要な財政処置をはかると表明。

熊本地震時の遅い行動とは雲泥の差だとマスコミに批判されている。

なぜかといえば、9月の自民党総裁選挙で、ライバルとなる石破を支持すると発表した自民党大阪府連対策だからだ。安倍晋三は、維新の会と仲が良く、その反動で維新と仲の悪い自民党大阪府連が反安倍になっているからだ。9年という短い人生を終えた少女の死を悼んでの行動ではないのだ。

しかも大阪は、森友学園事件の場所でもあり、来年の地方議会選挙で自民党の苦戦が予想される地域である。だから安倍は、迅速に大坂へ飛んだ。みえみえの計算高い行動である。

 

また、肺がん患者でステージ4の参考人に対し

「いい加減にしろ!」

とヤジを飛ばした自民党国会議員も登場。

20年ほど前、一度だけ、元愛知門人が我輩を案内した「ジョイフル」の世襲オーナー。

あの不味さは、二度は経験したくないと心に誓ったのだが、まったく正しかったというほかない。

これから死ぬかも知れないという恐怖と戦っている人を

わざわざ国会に呼び参考意見を頼んでおきながら、汚いヤジを飛ばせる傲慢な態度。

さすがの安倍晋三応援団の読売や包茎ではなく産経新聞も、批判しているようだ。

地震、W杯、親族殺人等々、話題につきない中、報道各社が批判報道。

倫理もなく道徳心もない輩が国会議員となってえばり散らす現状を憂いているからだと思う。

W杯に歓喜できるほど、日本は余裕のある国だとは思えないのである。