本論説2017年3月2日「安倍晋三記念小学校事件2」において

2015年9月4日に安倍晋三は、なぜ、大阪に日帰り出張をしたのか?

と所見を述べた。

当時、国会は、戦争法案審議中であり、

反対派数十万人が国会議事堂を囲んでいる最中であったからである。

安倍晋三一派によると、「大阪の読売テレビへの出演のため」と言っているが、

今はインターネットの時代である。

中継で十分ではないか、と誰もが思ったはずだ。

その一人が、当時、参議院で審議していた責任者の鴻池である。

そう森友学園理事長の籠池夫妻からこともあろうに議員会館で札束を渡され

「無礼者!」

と怒鳴って突き返したことを記者会見であかした人物だ。

 

では、何故、安倍晋三は、大阪にわざわざ出張したのであろうか?

最近、明らかになった事実がある。

2015年9月4日、安倍晋三が大阪まで行って会っていたのは、

元国土交通大臣(第7~8代)・冬柴鐵三(公明党。2011年死亡)の次男、

冬柴大である。

 

ゲンダイ2017年3月8日記事

「森友学園に新疑惑 小学校建設投資21億8000万円の調達先」

では、当日、安倍晋三と会ったのは「大臣経験者の子息A」であり、

彼は「かつてその都市銀行に在籍していた」と指摘している。

これは冬柴大のことであり、

彼は匿名でゲンダイの取材に回答し

「その日に安倍首相と会食したのは事実です。

 私の家族も同席していて、お世話になった父親の思出話などを1時間ぐらいしました。

 ただ、融資の話などんまったくありませんでした。

 森友学園のことも今回の問題がおきてはじめて知りました」

とする。

 

冬柴鐵三が第7代国土交通大臣に就任したのは、第一次安倍内閣の時である。

安倍晋三の性格からして、

  ー自分の好きな人物・自分の味方になる人物しか任命しない

から、個人的にも冬柴とは昵懇だったと推測される。

ゆえに、第一次安倍改造内閣においても留任したのだろう。

 

森友学園事件に暗躍した官庁は、財務省と国土交通省である。

国土交通省は、長年、連立を組んでいる公明党の入閣ポストである。

冬柴本人が死んでいるとはいえ、

その次男がまったく無力なのか、

といえば、そういうことにはならないだろう。

 

では、冬柴大とはどのような人物なのか?

元りそな銀行高槻支店の次長であり、

現在は、大阪市内で海鮮料理店「かも鉄」を経営しているという。

(この「かも鉄」で

 安倍晋三と冬柴大、そして財務官僚の追田英典(理財局長)が

 店でくつろいでいる写真がネットで拡散しているから読者諸氏が確認して欲しい。

 写真を見る限り冬柴大の家族らしき人々はいない)

 

「安倍一強」と褒め殺しされている安倍晋三が

重要審議の最中、わざわざ大阪まで行ったのは、自民党関係者ではなく

  公明党関連人脈だったからだ

と推測される。

 

これは安倍晋三が、世襲議員の中では希少価値のある

   非認知能力に長けている

からだろう。

内閣の命運を左右する戦争法案審議中の最中、

一国の総理大臣が、大阪まで自分の店に来てくれたら

誰でも感激し、より一層、忠誠を誓って強力な協力者になるに違いない。

 

では、安倍晋三は、何のために、冬柴大に会ったのだろうか?

答えは簡単。

森友学園が当該国有地に建てようとしている小学校建設資金に対する融資を

水面下で古巣のりそな銀行と交渉し、実現したからであろう。

融資金額は、21億円8千万円!

担保は、現在問題となっている大阪の国有地であろうが、

2015年9月4日当時は、当該国有地の所有者は森友学園ではない。

 

日々、明らかになっているのが、

森友学園経営者・籠池夫妻のずさんな経営能力である。

(日々、籠池夫妻のインチキな手法が暴露されているのは、

 籠池本人が昨日、ユーチューブで指摘しているように、

 「とかげのしっぽ切り」

 をしようと、安倍晋三一派が仕組んでいると推測される。

  籠池一人の責任にして、

  国有地を返却させて、

  小学校は不許可とし、

  公金不正受給等で籠池を逮捕して

  ほとぼりが冷めるまで黙らせるシナリオだろう)

幼稚園1校の経営すら、まともにできない者に、

都市銀行が約22億円もの大金を無担保で融資するだろうか?

常識的に考えられない融資なのである。

 

安倍晋三が冬柴大と会食した翌日の2015年9月5日。

安倍晋三の妻・昭恵が、森友学園が開設予定の

安倍晋三記念小学校=瑞穂の国記念小学校の名誉会長に就任し、

関係者の前で

「安倍晋三内閣総理大臣婦人 安倍昭恵先生」

という肩書きで講演を行い、

謝礼として40万円を受領しているのである。

 

以下その3に続く