昨日は、

東京は強風、

彦根は雪

の影響でダイヤが乱れ、

毎度のことだが、

「不毛なひどいめにあった」

ため、

今日は朝からかなりだるく、そして眠かった。


先週、体調を崩し、保育園を休んだ貴明。

いつもより早く起きていたが、

1週間、母親の愛に、

どっぷりひたったせいか、

久々に保育園に行くことをしぶっている。


「ヨッチ! アッパと保育園に行こう!」

「やだ! オンマがいい!! おむかえもオンマがいい!!」

「・・・・・・(我が輩の昨日の苦労はいったい何だったのか)」

と朝から自問自答する硬派感傷主義。

まぁ、いつものことではあるが。

「母親には絶対勝てない!」

という意味で男親は、

「トホホ」

なのである。


洗濯物をほし、

昨日、1時間に1本しかない米原に停まる毎時53分発の新幹線ひかり号にのるべく、

時間調整のために立ち寄った新横浜駅前の本屋で偶然みつけ即座に購入した

 『大山倍達正伝』(→漫画「空手バカ一代」がフィクションであることを実証している)

をこたつの上で読んでいると睡魔が襲い、

そのまま意識を失った。


1時間後、

「しまった! 寝てしまった!!」

と慌てても後の祭。

そして誰もいなくなった(そして妻もいなくなるかも)。


ノートパソコンで仕事。

あまりはかどらない。


深夜に斉藤から着たメールを再チェク。

「カミナリモン・トーナメントで優勝しました!

 決勝以外は、ぜんぶKO勝ちです!」

「斉藤の実力なら当然。プロと闘っても負けないなぁ」

と一人うなずく。


緑君にプレゼントを約束した「砂の器」、

そして次回再会した際、盛り上がるべく

我が輩ベスト3名画の「カサブランカ」および「ローマの休日」等を郵便局から送る。

鹿児島県のはるか南の奄美大島迄、送るというのに、

書籍扱いで590円という送料の安さに驚いた(3kg未満なら450円)

「腐っても鯛。日本の郵便網は優れている!」

と観じた。


夕方。

保育園に迎えに行くと、

貴明ががっかりした顔。

「はぁ~」

それを見て我が輩もがっかり。

「ハァ~」

親子二人して

「がっかりしてどうするねん!」

と怪しい関西弁で気合いをいれて言った。


「貴明! 今日はテコンドーの日だから、

 そろそろ貴明も4歳だからテコンドーやろうか!」

「やだ!

 テコンドーやりたくいな~い!」

我が輩は、漫画「巨人の星」の星一徹の如く、

「なぁに~、このバカモノ!」

と言うわけはなく、

「そりゃ~、あきまへんなぁ~」

と怪しい関西弁で言った。


すると貴明は、べそをかいた。

(母親が迎えに来てくれなかったためであり、

 テコンドーそのものが嫌いなわけではないはずだ)

と思いつつ、

自宅で待つ明宗等を車に乗せ、

彦根の体育施設へと向かった。


かなり寒い。

だが武道は、

寒かろう

熱かろう

平常心でがんばるのが武道である。


まず体育館内を走らせたが、

先ほどまでべそをかいていた貴明も楽しそうに走っている。

「やはり子どもはいいよなぁ。

 嫌なことはすぐ忘れてしまう」


1時間後、最後のハンドミット蹴り。

貴明も一緒に参加したので、

「さすがは我が息子」

と内心、ホッとケーキ。


回し蹴りから後ろ回し蹴りの2連打を練習させたのだが、

4歳になったばかりの貴明には

すべて回し蹴りに見えるらしく、

まず、回し蹴り

次いで1回転して回し蹴り、

さらに、1回転して回し蹴りを蹴るのだ。

周りの子ども達は、

 クスクス

笑っているのだが、

我が輩は、

「うまい! うまい!」

とホメ殺し。


すると貴明は言った。

「テコンドー、おもしろい!」

その一言で、

毎週毎週、

新幹線で往復している苦労が報われる硬派感傷主義であった。