2日前、

和田春樹先生(東京大学名誉教授)とお会いした。


我が輩にとって

和田先生は、

梶村秀樹先生、

網野善彦先生

とともども

「三大賢人!

 三大大学者!!」

であり、

心の底から

「先生!」

と呼べる人々である(和田先生がどれだけすごいかは後のブログで)。


今回お会いしたのは、

我が輩感傷主義の核心のひとつである

「人道!」

を実現するため、

どのような方法がベストかを相談したかったからだ。


それは、

「北朝鮮在留・日本人妻の永住帰国および里帰りを実現させたい!」

というものである。


今から約50年も昔、

在日朝鮮人・韓国人、

約9万人が、

あのマンギョンボン号に乗って

当時、

 ー地上の楽園!

とプロパガンダされていた

北朝鮮に「帰国」したことがある。 


その中に、

在日朝鮮人・韓国人と結婚した日本人妻が約3千人程いた。

しかし、今、生存が確認されているのは、

僅かに、

「90名以下!」

という。

しかも、80歳前後の高齢。

「もはや猶予できる年齢ではない!」

のである。


実は、北朝鮮政府も、

 ー日本人妻の永住帰国&里帰り

については、

「比較的前向き!」

とのこと。


我が輩は、

「政治は、できることからやるべきだ!」

が持論だ。

だから、

「彼女らが生きている間に、

 人道的立場から故国・日本への帰国を実現させたい!」

と考えている。


一部の人々は、

「朝鮮人と恋愛結婚して、

 自分の意思で北朝鮮に行ったのだから

 今さら日本への帰国を希望している、

 というのは、いかがなものか」

と言うらしい。


しかし、

 ー朝鮮人と恋愛結婚した!

というのは、

事実だが、

 ー自分の意思で北朝鮮に行った

というのは、

一を知って二を知らないマヌケの理屈である。


というのは、

当時は、

 ー在日朝鮮人・韓国人に対するひどい差別!

が、

日本社会および日本人に存在し、

有り体に言えば、

 ー朝鮮人は、まともな人間扱いされなかった時代

があったからだ。

今の日本社会や日本人からは、

想像もできない非人道的時代があったのだ。


だから、

「朝鮮人なんかと結婚するなら、勘当だ!」

とか、

「朝鮮人なんかと親戚になりたくない!」

とか、

「朝鮮人なんかと結婚するのなら、親子、兄弟姉妹、親戚の縁を切る!」

とか、

「子どもはどうなる。血が汚れる!」

とか、

ぼろくそに言われ、

多くの場合、

親、兄弟姉妹、親戚が、

「結婚式に参列しない!」

のは当たり前で、

「絶縁状態!」

となった人々だった。


日本人妻は、

こういう状況に絶望し、

故国の日本から縁もゆかりもない北朝鮮に

夫や子ども達とともに「帰国」したわけだ。

「親、兄弟姉妹、親戚等の差別が、

 日本人妻を北朝鮮に追いやった!」

と言うのは、

言い過ぎではないのである。


他方、在日朝鮮人・韓国人側の親や親戚も

対抗上、

「日本人なんかと結婚するなら親子、兄弟姉妹、親戚の縁を切る!」

と言い切った人も、もちろんいた。

つまり戦争体験をもつ人々が、

多数をしめていた当時の日本では、

「日本人と朝鮮人・韓国人は不倶戴天の敵!」

だったわけだ。


しかしだ。

そういう非人道的時代にも、

国籍や民族を超えた

「愛があった!」

ことに、

我が輩は、

「心が濡れる!」

のである。


確かに、愛は障害が大きければ大きい程、

「燃えるドラゴン!」

ではある。

これは今も昔もかわらない。

おそらく日本人妻も、そういう事情におかれていたに違いない。


どうだろうか読者諸君。

今は、

 ー打算の「愛」が多すぎる、

と思わないか。


学歴、

年収、

社会的地位等々、

これが果たして愛なのか、

それとも条件優先の打算なのか、

少なくとも、

「ピュアな愛!」

とは言えない

 ー打算の「愛」が溢れている

というのは、

言い過ぎだろうか。

ある意味で、

「愛の偽装」

と、いえなくもない。 


ところがだ。

「在日朝鮮人・韓国人と結婚した日本人妻に打算はない!」

というよりは、

「被差別マイノリティとの結婚には、打算が成立する余地がまったくない!」

のである。

なにせ、当時の在日朝鮮人・韓国人は、

低学歴、

低収入、

社会的地位?! なんだそりゃ!! そりゃ、中国語か?

というレベルなのだから。


以下続く