毎年、

全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会を無事終えたこの時期、

我が輩には、

疲れが、

ド、ド、ドットコムと出るようだ。

ある意味では、出場した選手以上の疲労があるのかも知れない。


しかし、我が輩が、

心身共に健康体であることには何ら変わりはない。

今日のニュースで、

 ー管理職になった30~40代の会社員の多くが、うつ病

だと報道していた。

とくに、30代の管理職のうつ病が深刻で、

約4割程度が精神を病んでいるらしい。

会社のために寿命を縮めているともいえる。


その点、我が輩は、

精神面では、もちろん蹴美。

知的好奇心が冷めることはなく、読書量が減ることはない。


肉体面でも、当然のことながら、蹴美だ。

これは、若い弟子達との交流や日課の100回拳立て伏せ等の賜物だ。

そうそう、

新幹線に乗り遅れないための、

 ー宗師範ダッシュ!

も肉体強化に役立っている。

そうそうそうそう、

自宅から彦根駅までの

チャンリンコによる

 ー苦難の行軍

も足腰鍛錬に役立っている(かも)。


財政面でも、蹴美だ。

あいかわらず無借金であり、

若い頃、がむしゃらに働いた結果、ストックもあり、

まぁ、悠々自適とはいえないまでも、

悠々一滴ぐらいの余裕はある。


けれども、

もっとも我が輩の疲れを癒し、

明日のためにリフレッシュしてくれるのは、

子ども達の愛くるしい言動、

とりわけ

 ー蹴美の笑顔!

だ。


今日は、次男の貴明とともに、

彦根城築城とともに築かれたという

 ー芹川の遊歩道

を散歩した。


散歩の経緯は、強敵・かおるゴンにある。

 ー今日中に、スタッドレス・タイヤに替えて!

という金正日のような命令に、

偉大な無抵抗主義のガンジーのように、

 ーはっは~

とひれ伏しながら土下座外交するのが、

硬派感傷主義だった。


ところがだ。

我が輩はメカに弱い。

というよりはまったく興味がない。

車も、健全な不良だった頃、

無期停学をくらって、

 ーラッキー!

と叫びながら免許を取って以来、

運転歴25年のキャリアを誇ってはいるが、

「車は動けばいい。ブレーキがかかればいい」

という程度の認識しかなく、

タイヤを自分で取り替えることなど

到底できない360度回転かかと落としだ。


とくに彦根に引っ越してきた5年前までは、

シティ・ボーイの我が輩には、

 ースタッドレス・タイヤ? そりゃぁ、なんぞや?

という代物だった。

まぁというわけで簡単に言えば、

自分で替えられないから芹川近隣のガソリン・スタンドに頼んだわけだ。


ー取り替えには30分かかります!

と生きのいいアンチャンが言うので、

その間、芹川遊歩道を歩くことになった。


彦根城天守閣がみえる芹川橋から後三条橋(?)方面には、

なかなかイキな遊歩道がある。

ここらへんは、

 ー彦根が生んだジャーナリスト・田原総一郎の故郷

で、貧しかった彼が、

星雲の志を涵養した道だったのかも知れない。


我が輩は、

この橋を毎回通っているのだが

この遊歩道を歩くのは、初めてだった。


2歳児の貴明は、

小猿のように、

 ーキャッキャッ! キャッキャッ!

とはしゃぎながら歩いている。


しかしだ。

少し間違えると、落ちてしまうので、

「こら! よしあき!! 注意1」

とか、

「こらこら! よしあき!! 減点1」

というわけではないが、

愛されるおまわりさんのように、

はしゃぐ我が子の交通整理をした。


彦根城天守閣を見ながら

「よしあき! 彦根城の天守閣はなぁ、

 関ヶ原合戦時に重大な役割をした大津城の天守閣をそのまま移築したものなんだ。

 大津城が西軍の猛攻にあっても落ちなかったので、徳川幕府がゲンを担いで移築したんだよ」

「・・・・」


「よしあき! ほら、みてごらん、木のいろがちがうだろ~」

「うん!」

「こうようというんだよ。

 あれは、あか、

 あれは、みどり

 これは、ちゃ」

「ゴレンジャー!」

というわけではなかったが、

似たようなことを言った。


途中、

 ー野良猫に餌をあげるな! 誰が責任をとるのか!!

という主旨の看板を呼んでいると

 ニャー、ニャー

とニャロメ(このキャラがわかる人は歳がばれる)のようなのが登場した。


対する我が息子・貴明。

両者睨み合いのまま、

 ーゴクッ

と生唾を飲む硬派感傷主義。


 フニャー

と捨て台詞を残してニャロメは去った。


「かっ、勝った!  エイドリア~ン!!」


タ~ララ~ラ~、

た~ら、た~ら、た~らら~ららら~たらら~

とロッキーのテーマをイメージしながら、

貴明の両脇に両手をいれて頭上高く

マンセ~状態で、

たか~い、タカ~イ

をするのが、

親ぱガ硬派感傷主義だ。