我が輩は、

日本には、

戦前・戦時中・戦後も含めて

 ー政治家

と呼べる人が少数で

その大部分は

 ー政治屋

だとみなしている。


前首相の小泉純一郎は、政治家だと思う。

彼は、数度、自民党総裁選に惨敗しながらも、

終始一貫して

 ー郵政民営化!

を訴え続け、

永田町の常識では、

いわば奇跡的に、

自民党総裁=内閣総理大臣に就任し、

郵政民営化法案を参議院で否決されたにもかかわらず、

 ー郵政民営化の是非

だけを争点に、

当該法案が通過した衆議院を解散するという

 ー和を尊ぶ日本人

には、

めずらしい乱暴な政治手法を用いたのだが、

結果は、周知のとおり、大勝利!


副産物として、

 ー運さえ良ければ、誰でも、国会議員になれる!

ことを証明したももの、

己の信念にもとづき、

政治家といえるためには、絶対不可欠な

 ー信念の政策

をつらぬきとおしたのだから、

 ー政治家=政治の大家!

と呼んでも何ら不自然ではない。


ホメ殺しの得意な伝記作家が、

 ー小泉さんのお爺さんは、横須賀では有名なヤクザで背中に入れ墨があり、

   彼が子どもの頃、風呂で爺さんの背中を流しても消えなかったので不思議がった・・・・。

   ・・・・小泉さんは、お爺さん同様、ケンカがうまいんですよ!

という主旨の発言をしていたが、

政治家たる者、

 ー政策のケンカ

は、がんがんしなければならないわけで、

政策など微塵もかけらもない、

 ースポーツ芸能バカの議員

が、永田町で軽蔑されているのも、

当然と言えば当然の帰結だといえる。


この政治家・小泉純一郎にケンカを売った議員達が、

信念をもって反対したはずの

 ー郵政民営化反対!

をひるがえし、

政権政党の自民党に復党するためだけに

 ー命乞い

にも似た復党願いを提出したわけだが、

(こいつらは、政治家=政治の大家ではなく、

        政治価=政治の対価を求めているな)

と観じるのが硬派感傷主義だ。 


そして

「いったい衆議院選挙に国民の税金をいくらつかっていると思っているのか! 

 その金で年間自殺者3万人を救済できるじゃないか!!」 

と論理飛躍するのも、

硬派感傷主義だ。


だが、平沼赳夫だけは違った。

 ー郵政民営化は今でも反対!

と信念を貫き通し、

自民党時代なら格下の幹事長・中川とケンカしているわけだ。


感情ももちろんあるだろうが、

政治家たる者、こうでなくっちゃいけない。


平沼の地元は、岡山県津山市周辺らしいが、

内弟子の妹尾と2~3度、津山に行ったことがある。

感想は、大変申し訳ないが、

(岡山県第3位の市らしいが、その面影はなく、街がさびれ果てている・・・・)

と思わざるを得ないほど、

商店街に活気がなく、人通りもまばらで、シャッターの降りた空き家が目立ったいた。

どうやら県南の瀬戸内海側に、経済、産業、人口等が集中しているらしい。


こういう都市を地盤にしている以上、

しかも、

 ー保守王国・岡山

から国会議員として選ばれている以上、 

 ー政権政党・自民党

に復党した方が、

有利であることが確かで、

後援会も、それを望んでいることは想像に難くない。


しかしだ。

それでも彼は、信念を貫き通し、

 ー郵政民政化断固反対!

を訴えているのだから、

彼が、

 ー真正な政治家

であることはもとより、

「平沼赳夫は、男だねぇ!」

と久々に男気を観じる硬派感傷主義だ。


(文中敬称略)