第17回全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会は、

 ー格闘技としてのレベルが向上した大会

であった。


本当かウソかは、

 ーITFやWTFの全日本大会と是非比べてほしい!

と思う。


これは自画自賛ではなく、真実だ。

第13回全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会から第17回全日本大会まで

5大会連続で観戦している人はわかるはずだ。


我が輩は、

リングサイドで、弟子や孫弟子達の熱戦を見ながら、

正直、嬉しかった。


今大会は、

 ー戦国乱世

がテーマだった。

覇者は順当に決まったものの、

1試合1試合を細部まで分析すると、

テーマ通りの大会だった。


数名の例外はいたが、

大部分の選手が、

 ー優勝を狙っていた!

のだ。

つまり、戦後時代の合戦同様、

 ー名のある大将首を狙っていた!

のだ。


たとえば、田村理一。

明らかに2連覇中の齊藤健を倒そうとしていた。

 ー当たり前じゃないか!

と言われるかも知れないが、

いずれの打撃系アマチュア格闘技でも、

前年度チャンピオン、しかも連覇中の最強チャンピオンと

1回戦で対戦すれば、普通は憶するものだ。


しかし、田村は、憶するどころか、

まさに

 ー名のある大将首を狙っていた!

のだ。

その闘志を、

リングサイドだと、ビンビン観じてくるのだ。


これは田村だけではなく、

優勝候補の妹尾と対戦した上田、

同じく渡部翔太と対戦した落合、

同じく高島と対戦した鈴木、

等の1回戦で伝わってきたのだ。

まさに、

 ーJTAは乱世に突入!

したのだ。

まことに喜ばしい限りだ。


今大会で入賞した諸君!

入賞を逃した諸君!!

屈辱的な敗北をきっした諸君!!!

予選会で敗退した諸君!!!!

第18回全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会出場を誓っている諸君!!!!!


来年は、君自身が、ヒーローになってほしい!


この時期になると野球の移籍や契約金の多寡だとか、

サッカーだとか、

ゴルフだとか、

洪水のような

 ーメイジャーなプロ・スポーツ・プロパガンダ

の渦中にわれわれはおかれる。


しかしだ。

JTAのサムライたる者、

会ったこともないアスリートの言動に一喜一憂するのではなく、

君自身が、

ヒーローになろうとすべきだ。


テレビのスポーツ・ニュースに一喜一憂する暇があるのなら

来年の全日本大会で勝つために、

夜中の街をひたすら走るべきだ。


あらゆる人間の欲望に訴えるスポーツ新聞を見て一喜一憂する暇があるのなら、

来年の全日本大会で優れた蹴美力を発揮するために、

シャドー組手や空蹴りをすべきだ。


仕事のおつき合いの酒席でプロスポーツの話題に熱くなる暇があるのなら、

全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会の熱い戦いを同僚に知らしめて

 ー自分はかならず第18回全日本大会で優勝します!

と宣言することで、同僚達の理解を得るべきだ。


JTA戦士の精神。

それは、

 ー向上心!

につきる。


JTA現役選手の向上心とは何ぞや?

それは、

 ー全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会出場権獲得!

であり、

 ー全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会初戦突破!!

であり、

 ー全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会2回戦進出!!!

であり、

 ー全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会入賞!!!!

であり、

 ー全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会優勝!!!!!!

でなければならない。


君自身が、

納得できる人生を歩むべく、

現役選手としての限られた時間を有意義に活用してもらいたい。


君自身がヒーローになるために!

第18回全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会の闘いは、すでに始まっているのだ。