連休明けの今日。

我が輩は、朝から歯医者に電話をかけまくる。

彦根市は、やたらと歯医者が多い街なのだ。


「はい、***歯科医院です」

「空いていれば予約をしたいのですが。小3と保育園児の2名です」

「あいにく今日は、乳児の担当医が出勤していませんし、空きもありません。今週の金曜日なら空いていますが」

「・・・・(北朝鮮との6ケ国協議じゃぁあるまいし、待てるわけがないじゃないか)。では、また電話します」


苦戦する中、

かおるゴンからの「教育勅語」。


「貴明の治療は、絶対麻酔はさせないでね。

 乳児に全身麻酔をし、治療しようとして死なせてしまった事例があるの。

「そんなことがあったのか!

 そういえば、力道山も、ヤクザに刺されて死んだのではなく、医療ミスだったらしいな。

 医者が手術する際、力道山の身体がでかいというので、通常の3倍の量の全身麻酔をして死なせてしまったらしい。

 もちろんカルテは改ざん。医者がよくやる手口だ」

と論理飛躍する硬派感傷主義。


「それから、歯にフッ素をぬらせてはダメよ」

「そりゃぁ、何故だ?」

「あれも歯茎を通じて人体に蓄積すると発ガン性があるらしいの。もちろん大量に蓄積された場合だけらしいけど」

「う~む。・・・・・・(そんなこと日本の歯医者に言ったら、まともに診療してくれんなぁ~)」


妻かおるゴンは、

 ーNOと言える患者

なのだ。

なにせ医学書を読みあさり、

ネットを通じて医療ミスを調べる

医者にとっては、天敵のような患者なのだ。

実際、医者と議論になっても、勝つことがままある。


我が輩は、

 ー人間を機能的に観る

癖があり、

我が輩自身にない経験や知識、技術などを持つ人には、一定の敬意を表し、

すなおにその意見に耳を傾けるのだ。

だから、息子達の病気の治療に関しては、

小泉純一郎さんとおなじく

 ー丸投げ

なのだ。


このブログでも度々登場してくる、

妻かおるゴンは、ベルリン生まれの北海道育ち。

先祖は日清戦争講和会議で首相・伊藤博文とともに清国全権の李鴻章と会談した元外務大臣の陸奥宗光だ

(とはいえっても、陸奥の数えきれない「浮気」でできた一族らしい。義父が陸奥にそっくり、ウリトゥルなのだ)

北海道屈指の進学校・札幌南高出身(塾や予備校には通ったことがないらしい)で、

十分医学部を合格できる学力がありながら、医学には興味がなかったので、現役で一橋大に進んだ。

大学院は東大。学習院大学の助手を経て現在は、某大学の専任講師になっている。

父も東大(学部・大学院)出身で某著名大学の教授、

母は「西のお茶の水女子大」と言われている(だと思うが)奈良女子大学出身で元裁判所調査官、

伯父さんも、東工大出身(学部・大学院)で信州大教授(長男にあたる従兄弟も東工大)、

弟も札幌南高から、これまた東大経済学部を経て某メガバンクのロンドン支店勤務。

それからそれから・・・。

ふ~。

とまぁ、一生懸命、子供を塾や予備校に通わせている親達からみると、

まったく

 ー嫌みな高学歴一族

なのだ。


朝鮮学校しか通った経験がない結果として、

 ー学歴社会

の何たるかを知らなかった我が輩も、

そういう人々が結婚を通じてドバッと親戚になると、

早稲田大第2文学部とか、

中央大学法学部だとか、

明治大学などを

 ー卒業したゼイ!

と胸を張って威張っていた我が輩の一族が、

妙に滑稽で、かすんでみえるのだった。


けれども、

いずれの「優秀な親戚」と面会しても、

(胆力に勝る我が輩が、総合力では一番優秀だなぁ~。ウフッ)

と、北朝鮮地上の楽園ホメ殺し状態なのが、

硬派感傷主義だ。


このかおるゴン。

ピチピチの女子大生の頃、

30歳を超えていた我が輩の

 ー口説きの詐術(なかなかこれが凄い! ペ・ヨンジュンも、まっちぁお)

にはまり、

コロッと騙されたわけだが(ふっふっふっ、明智君! もう遅いよ!)、

それが彼女の水洗トイレだった(ウンが流れる)。


さて、我が輩は、

 ー「教育勅語」

に悩みながらも、

結局、一番設備は古いが、

妻が選んで通わせていた歯科医院に行くことにした。

(フッ素はダメとか、軋轢を起さないでいいしなぁ~)


「4時なら空いています」

「では、お願いします」

ということで、

息子達をそれぞれ早退させることにした。


まず明宗の小学校へ迎えに行く。

事情があって貴明の保育園に車を置いてきたので自宅から徒歩。

そしてランドセルを背負っている明宗とともに琵琶湖岸を歩きながら、保育園へむかう。

結構、息子と田舎を歩くのも、

(オツだなぁ~)

と思った。


貴明をダッコして車に乗せ、

一路、歯医者へ。

(泣くだろうなぁ~)

と予想していたが、

いざ、診療台にのると、

明宗は、がまん強く診療を受けていたので、

(成長したなぁ~)

と男親として嬉しく思った。


次いで貴明。

我が輩が診療台に座り、その上に座って診療を受けたところ、

(これまた、我慢強い!)

と感動してしまった。

なにせ泣くどころか、声すらあげないのだから。


(いやぁ~、少なくとも、我が輩のガキの頃より、息子達の方が上だ。

 歯医者が嫌いで嫌いで、毎回、

  ー今日は、どんな風にいじめられるのか・・・

 と13階段を昇る心境で藪医者の治療に戦々恐々だったし・・・。

 いやはや、こりゃぁ、将来が楽しみだ!)

と、

 ー親パが*講道館柔道場畳100乗

の硬派感傷主義であった。