高市早苗首相が支部長を務める「自由民主党奈良県第二選挙区支部」をめぐり、新たな政治資金上の疑惑が浮上している。2024年分の政治資金収支報告書を確認したところ、「政治団体からの献金」として「栄養教諭期成会」と名乗る団体からの寄付が記載されていることが分かった。
しかし、総務省および東京都選挙管理委員会が公表している政治団体の登録一覧を照合した結果

「栄養教諭期成会」という名称の政治団体は確認できなかった。政治資金規正法では、政治団体による献金について、適切な登録と実体を有することが前提とされており、未登録団体名義での献金であれば、制度上の問題が生じる可能性がある。
 さらに、収支報告書に記載された同団体の所在地についても疑問が残る。現地を確認したところ、当該住所には「社団法人 全国学校栄養士協議会」と記された表示があるのみで、「栄養教諭期成会」が独立して活動している形跡は確認できなかった。関係者によれば、同住所で同会が実際に組織活動を行っていた実態は見当たらず、実体のない、いわゆる「ゴースト団体」である可能性が指摘されている。
 この「栄養教諭期成会」をめぐっては、全国学校栄養士協議会との関係も注目されている。同協議会は国の認定を受けた公益社団法人であり、法令上、特定の政党や政治家に対する政治献金を行うことは認められていない。そのため、協議会が直接献金できない立場にある中で、別名義の団体を通じて政治献金を行ったのではないか、いわゆる「迂回献金」に該当するのではないかとの疑念が浮上している。
 報道や公開資料によれば、同団体による献金は、高市氏に限らず、石破茂氏、岸田文雄氏を含む複数の自民党有力政治家、少なくとも7人以上に及んでいるとされる。仮にこれらの献金が、実体のない団体を用いた迂回的な資金提供であった場合、政治資金規正法の趣旨を大きく損なう問題となりかねない。
 今回の疑惑について、関係者からの明確な説明は現時点では示されておらず、今後、当該団体の実態や資金の流れについて、さらなる検証と説明責任が求められることになりそうだ。