2024年5月7日、皐月賞馬ノーリーズン号が亡くなりました。25歳でした。

 

 

ノーリーズン…

 

馬主は名付けるセンスがありますよね。個人的に好きな名前ランキングかなり上位に来ます。

ちなみに一位はタップダンスシチーです笑

 

直訳で「意味はない」  なんだかストイックですよね

 

今回は特別にノーリーズンについて特集します(これからほかの名馬もまとめようかな~なんて考えてます)

 

 

それではまず、主な勝ち鞍から…

 

三歳新馬 芝 1800m

 

こぶし賞 芝 1600m

 

皐月賞  芝 2000m

 

ノーリーズンは1月5日の京都の新馬戦でデビューしました。これはかなり遅めのデビューですね。

そこからこぶし賞(500万下)を使って二連勝。しかし、次走若草ステークスは大敗しています

 

そして、皐月賞を迎えるわけですが、あなたならこの成績の馬を馬券で買えるでしょうか???

 

私なら2000mは足りないと判断して消していたでしょう笑

 

皐月賞の鞍上はB.ドイルでした。

 

私はまだぺーぺー鉛筆鉛筆なので去年来日した女性Jのドイルしか知りませんが、B.ドイルは香港の中堅ジョッキーだったみたいです。

 

当日は15番人気。やはり、期待は薄いですね。

 

でも、個人的に疑問なのは15番人気の馬にテン乗りで外国人Jが乗っていること。現在のクラシック競争では珍しいですよね。

 

それでは展開を解説します。

 

まず、スタート。

 

ノーリーズンはというと

 

 

 

 

 

 

出遅れます...

 

はい、出遅れるんですよノーリーズン。

この馬先行馬でしたからかなり厳しいですよね。このレース差し馬のタニノギムレットがいますからね....

 

しかし、ここがキーポイントになります。

 

そして出遅れたノーリーズンは仕方なく中団からレースを進めます。1000mタイムは59.2。そこまでペースは速くないですね。

 

そして第三コーナー回って第四コーナー。

 

ここでうまーく進路確保に成功。折り合いもついていていい感じ。

 

しかし、出遅れがひび....かなかったんですね。

 

残り200で完全に先頭をとらえ、後ろからきたタニノギムレットは間に合わず見事一着。

 

15番人気で単勝は115.9倍の大波乱。いまだになぜ勝ったのかわからないといわれるほどの激走を見せました。

 

では、なぜ勝てたのか。

 

私は最初の出遅れが結果的にノーリーズンに合っていたこと、全くマークされていないこと。

それが要因と考えました。

 

そもそもクラシック戦線がはじまる直前に注目されている馬ってもう自分の戦い方確立してるんですよね。

 

 

例えば、三着のタニノギムレット。新馬戦は八月で、シンザン記念、アーリントンカップ、スプリングステークスで三連勝。

もう勝ちパターンです。当日だれもが後方から行くと分かっています。

 

対してノーリーズン。デビューは1月。先行競馬をして2連勝しましたが若草ステークスの惨敗。

ものすごく対極のローテーションですね。こちらはおそらく先行していたら結果は異なった可能性があります。

 

クラシック戦線の面白いところはこのように早いデビュー組と遅いデビュー組の交わるところなんですね。

そしてそれを予想するのも醍醐味の一つと感じています。

 

話は進んでその後ノーリーズンはダービーへ直行。しかしここは距離がきつく8着。夏は放牧して菊花賞の前哨戦神戸新聞杯 芝 2000mへ。

 

距離は2000mで得意な距離。しかし、二着。では、だれが勝ったのか。

 

一着はあのシンボリクリスエス。

 

注目してほしいのはそのローテ。

 

先ほど、私はクラシック戦線は早いデビューと遅いデビューの交わりが面白いと言いましたね。

 

では、シンボリクリスエスの神戸新聞杯までの戦績を見てみましょう

 

二歳新馬 10/13 一着

セントポーリア賞 1/27 二着

~略~

青葉賞 二着

東京優駿 二着

神戸新聞杯 一着

 

シンボリクリスエスはクラシック戦線に来たのがダービーからだったんですね

ダービートライアル青葉賞からの参戦でした。

つまり、遅いローテから皐月賞を制したノーリーズンはさらに参戦が遅かったダービートライアル組のシンボリクリスエスに敗北したんです。

 

競馬の面白いところですよね!それと同時にクラシック三冠は極めて過酷だということもわかります。

 

話は戻ってノーリーズンは菊花賞に参戦。しかし、ここはまさかの落馬。秋はジャパンカップ、有馬記念に出走するが古馬にかなわず掲示板外。

 

翌年、京都記念からのスタートとなるが、掲示板が精いっぱい。次走阪神大賞典も4着。

 

その後、屈腱炎を発症。1年半の休養後朝日チャレンジカップに出走するも再び屈腱炎を発症したため引退。

引退後は種牡馬入りしましたが、成績は振るわず。用途変更。功労馬に。

その後は相馬市の伝統行事、相馬野馬追の参加するなど馬事文化の振興に努めました。

 

そして先日、2024年5月7日にJAIRSより亡くなったとの発表。

 

いい意味でも悪い意味でも波乱を巻き起こした名馬、ノーリーズン。

 

ご冥福をお祈りいたします。