■YUPITERU SUPER CAT GWR93HVTのSDカードがありません の修理

 いつもクラウンに装着して、HV電池電圧などOBD2からの情報見て

喜んでいるのですが、最近急に「SDカードがありません」のエラー表示が出だしたと

思ったら、ついに起動できなくなりました。

 GWR93HVTの付属SDカードは、

SDカードアダプターへminiSDカードが挿入される仕様のため、5年以上使用

しているうちに、接触不良が多く発生して、接点へ接点復活剤を塗布したり

アダプターを上から押さえたりして使っていました。

 ここ最近は、走行中に「SDカードがありません」と表示されたり、

自然復旧したりと変動していたのですが、常時「SDカードがありません」と

表示されて「待受画面」に遷移しないので、

今回は、ホルダーの点検をすることにしました。

 SDカードホルダーの筐体金属部分とメイン基板へのハンダ付け固定部分を外して

端子部分が見える様に裏返して接点部分の点検をしていたら、

メイン基板のパターンが一つ剥離してしまいました。

 

 修理のため、部品取り用にGWR93SDを入手してSDカードホルダーを移植しようと

考えたのですが、基板パターン部分がSDカードホルダーの筐体でほぼ隠れてしまう

ため、当方の腕ではハンダ付けは不可能と思い、

いっそのことminiSDカードアダプター接触不良問題を両方解決するため、

SDカードホルダーをminiSDカードホルダーへ換装すべく、

高品質のminiSDカードホルダーを入手して改良することにしました。

 

 入手先は、「秋月電子通商さん」で取り扱っている

「ヒロセ・マイクロSDカードコネクタDM3AT-SF-PEJM5」にしました。

 

■SDカードの仕様をネットで調査して信号ラインと端子結線を描きました。

 部品取り用に入手したGWR93SDにて、

SDカードホルダーへSDカードを挿入した際に、

どの様に結線が変化するか?を調べてみました。

 SDカードを挿入するとメイン基板パターンの8番PINの片側と

12番PINがGNDへ接続される仕様になっていることが判明しました。

※おそらく、「無線LAN機能付きSDカード」を挿入してSPI通信を行うため

の仕様だと思うのですが、

※通常のSDカードホルダーと仕様が異なることが解りました。

 

↓完成した写真がこれ

マイクロSDカードコネクタと挿入口の高さ調整のため、ゴムマットを使用。

基板パターンとマイクロSDカードコネクタの端子の結線は

※細いエナメル線を使用

■miniSDカードの挿入テストです。

※マイクロSDカードコネクタの挿入口もバッチリ位置合わせOK

miniSDカードを挿入口へ入れて

miniSDカードを更に押し込むと、カチッとしっかりドッキング

■miniSDカードを挿入した条件を作るため、

メイン基板パターンの左から4番目と8番目、12番目をGNDへ追加結線です。

 

↓写真がヒロセ・マイクロSDカードコネクタDM3AT-SF-PEJM5

 黄色線がパターン修理用ジャンパー線

■修理完成後に、SDカードアダプター+miniSDカードを挿入しても

 相変わらず、「SDカードがありません」と表示されます。

結線を間違えたかなぁと思ったのですが、

 しかし良く考えるとメッセージが表示されているわけですから

アプリケーションは起動できている訳です。

 

■そこで、部品取り用に入手したGWR93SDが多いに活躍です

部品取り用GWR93SDのSDカードの内部アプリケーションファイル

「gwr93sd.yarc」の名前を「gwr93hvt.yarc」へ変更して

GWR93HVTへ挿入して電源ONすると

待受画面はグレーですが、正常に表示されることが判明しました。

 

■GWR93HVTのSDカード「gwr93hvt.yarc」の不具合と推察して、

パソコンにてCHECKDISKコマンドを実施すると、壊れていることが判明しました。

CHEKDISKにてファイルを修復して見事復活しました。

■ファイル修復後に電源ON↓見事復活しました。

※ファイル修復が必要になる条件は、接触不良や電源断が原因なので、

やはりSDカードアダプターによるminiSDカード使用という方法自体が

不具合の根本原因と推察します。