■XJR1300クラッチスレーブシリンダーの整備

 クラッチマスターシリンダーのフルードを年末に補充したにもかかわらず

LOWER レベルを下回り激減していることを確認できましたので、

インターネットで色々調べると

XJR1200/1300特病である

クラッチスレーブシリンダーからのフルード漏れと公開されていました。

 調査すると、もれなく当方のXJRもやはりフルード漏れでした。

 

●スレーブシリンダーを取り外しピストンを抜き点検です。

クラッチスレーブシリンダー内壁の点検です。

内壁の錆はありませんでした。

■ピストンの外側が錆で腐食していましたので、

ケミカルを使用して錆を除去することにしました。

※錆除去前の写真は撮るのを忘れた・・・

錆取り剤『復活洗浄剤』を塗布すると赤錆部分のみ反応して

紫色に変色していきます。

30分放置すると、赤錆は完全除去できるスグレモノ

●赤錆除去後に水でしっかりと洗浄した状態です。

キレイでしょう・・・

●新しくYAMAHA純正パーツ

 ・プッシュレバーシールキット(26H-W0098-00)を入手し交換です。

●プッシュロッドの球状部分が接触する部分は、

モリブデングリスを使用しています。

樹脂類を侵さないタイプのホイールシリンダー用グリースをチョイスしています。

●リターンスプリングを装着して、スレーブシリンダーへ挿入準備完了。

●クラッチスレーブシリンダーのシールを交換し整備までは

順調に進んだのですが、忘れていたことがありました。

 

 元々当方のXJR1300は、横型クラッチマスターシリンダー(5/8インチ)が装着されていたのですが、NISSIN ラジアルクラッチマスターシリンダー(19mm・3/4インチ)へ交換する際にピストンによるプッシュロッドの押さえ量が足りないのか?

パーツリストでいうロッドプッシュ2とロッドプッシュ1間に挿入する

ボール(93511-32017)が不足しているのか?

上手くロッドを押さえる事が出来ないため、スレーブシリンダーのプッシュロッド挿入部分へワッシャを6枚重ねて約5.5mmプッシュロッドが長くなる様に工夫していたのでした。

 

 今回の整備では、そのことを深く考えずに今回は新たにボール(93511-32017)を挿入して、プッシュロッドを取付してまいました。

 

 すると、いくら頑張ってフルード注入してもクラッチレバーの反力が無く

スカスカ状態のままで作動せず、プッシュロッドの長さの整合性が壊れてしまったものと推測できました。

 

 ボールを取り外そうとしても取れないので、プッシュロッドの長さを調整することにしました。

 

 急遽、ボール(93511-32017)を新たに購入して、ボールの直径を測定すると約8.7mmでしたので、以前装着していたワッシャ6枚分5.5mmを差し引き(8.7mm-5.5mm)で3.2mm分プッシュロッド自体を研磨して長さ調整することにしました。

 

 プッシュロッド自体を電動ドライバーのチャックに装着して、

砥石を固定して回転させながら地道な研磨です。

 

 3.2mmと微妙なラインなので、2.5mm短くなってからは、

0.5mmずつ研磨しては、・装着→・フルード挿入→・テスト走行→・取り外し

とサイクルを繰り返して、クラッチ滑りもなく良好な状態にすることができました。

 

●研磨したプッシュロッドと新品予備プッシュロッドがこれ↓

●クラッチスレーブシリンダー組付け完了

●装着後100kmのツーリングへ出かけマスターシリンダーの

フルードが減っていないことを確認できました。

クラッチ滑りもなく、無事クラッチスレーブシリンダーの整備がおわりました。

しばらく様子見です!

クラッチオーバーホールにて、誤挿入ボール取り外し済み。

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