昼休み、課長が庁舎裏でタバコをふかしながら、土手を眺めていた。
しかし、その眼は、明らかに敵意のある目だった。
その目線には、鹿が2頭。
川上村は、ご存知のようにレタスの産地。
5月~7月に定植し、7月~9月にかけ収穫する。
その定植時期に出没するのが、鹿。
植えたばかりの苗が、数日後に行ってみると、全くないこともある。
この被害は、年間にして、農家一戸あたりで、数十万。
村全体では、億単位である。
中には年間数百万単位の被害の人もいる。
もともと、生息している鹿であるが、近年、増加傾向にある。
その理由が・・・
1.猟師が減った。
2.山に実が減った。
3.暖冬のため、越冬できる頭数が増えた。
4.川上村のレタスで栄養補強し、寿命が延びた。
などなどである。
見た目は、かわいい鹿であるが、その被害に農家さんも頭を悩ましている。
この鹿の存在に気がついた教育長も
「でかいなぁ~。」
と感心していた。
たぶん、教育長の畑のレタスで、ここまで大きくなれたのであろう。
今後も鳥獣害対策を村あげて行なっていくが、費用も手間もかかる問題である。
鹿が畑に出ず、山で生活できるような環境を望みたい。