ウクライナ南部↑

 

何かに取り憑かれるように「欲」を出したらキリがない。

 

自らの力量で出世したわけではない。

地位と名誉と財産と十分すぎるくらいの栄華を手にいれた。

藤原成親

大納言 藤原成親の欲望

 

宮中の警護を司る近衛府

 「左大将・右大将」名誉職の極み

左大将の席が空き、次は自分だと思い込んだがそれでも不安はぬぐえない。

百人の僧をこもらせ祈願供養七日間。

自分は上賀茂神社へ祈願参詣。

夢に出てきた上賀茂神社の神様の声

 

さくら花 賀茂の河風 うらむなよ

    散るをばえこそ とどめざりけり

 

(散っていく桜の花よ、賀茂川を吹く風を恨むなよ。

神の力をもっても、花が散るのを、止めることはできないのだ)成親の願いをかなえることはできないという意味。

 

 

身分不相応な願いであり祈祷だった。

出世欲に取り憑かれた成親が素直に信じることはできない。

 

平家打倒を企む。天魔の仕業か、悪行の数々。

平治の乱で処刑されるはずの成親。

平清盛の長男・重盛の執り成しで命を救われた恩も忘れて平家を滅ぼす企てに専念してしまう。

 

全ては出世欲から始まった。

 

信頼も恩も約束も裏切ることを平然と・・・。

 

 

成親の最期は遠島、島流し「流刑」乞食より貧しい人になってしまう。

都を想いながら一人死んでゆく。

「諸行無常」盛者必衰の理は、目の前にこそ顕れけれ

 

最後まで読んで下さって(人''▽`)ありがとう☆ございます。

鬱陶しい梅雨入りですがご自愛でお過ごしくださいませ。