主宰するオンラインサロンのライブで「めんどくさいを科学する」という
テーマでメンバーと話し合いました。正解がないままやりとりをしている中で、

興味深い解がいくつも出ましたのでシェアしたいと思います。

 

<目次>

■はじめに
■「めんどくさい」と感じる時は
■「めんどくさい」という感情の正体
■「めんどくさい」の乗り越え方

 

■はじめに

「めんどくさい」と思う時は、どんな時ですか?
今、さまざまなことに"めんどくさい"と感じる人が増えているそうです。
『めんどくさいがなくなる本』という本が14万部売れていたり、
めんどくさいという感情が注目されています。

 

複雑な仕事、厄介な人間関係、溜まった片づけ、
世の中にはいろんな「めんどくさい」ことが溢れていますが、

 

・どんな時「めんどくさい」と思ってしまうのか?
・そもそも「めんどくさい」はどんな感情なのか?
・どうして私たちは「めんどくさい」と思ってしまうのか?
・めんどくさがってなかなか行動に移せない原因はどこにあるのか?

 

「めんどくさい」感情に打ち勝ち、自分自身が「めんどくさい人」にならないように笑。


■「めんどくさい」と感じる時は

 

まず、手間がかかる、手間がかかりそうだなと思った時に「めんどくさい」が発動する。

ソフトバンクの回線を解約するの時の処理のめんどくささ、

まずお客さまページにログインする時のめんどくささ、

そしてログイン後、解約するための処理のめんどくささ、なんんどもくじけそうになる。

人に対してもそう。「この人めんどくさい」と思ったこと、必ずあると思います。

この人には話が通じなさそう、自分の正しさ以外は受付なさそう、と思った時に、

めんどくさいと思うのかもしれません。

 

そして、「めんどくさい」の中には、

やりたくないけど「やらなければならない」という何か義務的なものをどこかに感じます。
やりたくないことだけどやらないと何か自分にとってデメリットがあるからやらなきゃならない、

自分の思ったように進まない感情が「めんどくさい」を発動させているように思います。

「めんどくさい」という言葉の奥にある感情はどんなものなのか。

 

 

■「めんどくさい」という感情の正体

自分の思い通りにならないと感じた時、思い通りにできない自分の無力さや失望という感情を感じないよう、

自己防衛的にめんどくさいという感情が出てくるのではないか。

めんどくさいの奥にある義務的なものと対する自分、

そこに向き合う必要があるのだけれど、他の感情に置き換えるのが億劫でめんどくさいになる。
そこに向き合えば、めんどくさいは乗り越えられるのではないだろうか。
例えば、朝になって仕事に行かなければいならないのだが、

夜更かししていたり、会いたくない人がいたりして起きたくない時があったとすると「めんどくさい」が顔を出してくる。

 

そこにはこんな感情が紐づいて出てきたりする。
「嫌だなー」
「休みたいな」
「行きたくない仕事に行かなければならない立場の自分ってダメだ」
「めんどくさいと感じている自分はダメな自分だ」

「めんどくさい」からはちょっと悲しさの匂いがします。喜怒哀楽で言うと「哀」寄りかなと。


なんで私がやらなきゃいけないの? なんで私はめんどくさいと思ってしまうの? 

そこには、正当防衛、自分を守るために出る感情で、

めんどくさいことを乗り越えられないと思った自分を直視しなくて済む、

一旦正当化するために出る感情ではないかと思うのです。

 

もしかしたら「めんどくさい」は疲れた自分を守る言葉、

心と身体の自分のキャパオーバーのサインなのかもしれません。

 


でも、思いだしました。
めんどくさいを乗り越えて頑張ったことで心の成長があったことを。

 

宮崎駿さんのがこのような言葉をおっしゃっています。
「大事なことは、大体めんどくさい。めんどくさくないところで生きていると、めんどくさいのが羨ましくなる」

 

めんどくさいと向き合って乗り越えるには覚悟と勇気が必要。
めんどくさくないところで生きている人は、向き合ってない人。

今の世の中向き合わなくても生きてはいけるけど、心の成長はない。
 

めんどくさくないところに「逃げて」しまった人から見ると、

めんどくさいと戦っている人はどう映るのか。滑稽か、羨望か、嫉妬か。

 

そりゃ人間関係、めんどくさいです。思い通りにならないです。
夫婦とか、子供とか、上司とか。言いたくないことも言わなきゃいけない、めんどくさいです。

でも、相手にとって大事だから言う。相手の成長のために。
自分にとって大事だから言う。言わなければ自分の成長もない。
だからめんどくさいと一旦感じながら、でも言わなきゃいけないと思って、

勇気と覚悟と責任を持って言うのだと思います。

 

でもめんどくさいの先にある、そこのぶつかり合いに、

人と人の分かり合える喜び、人としての美しさがあるのではないかと思うのです。
だから、僕たちは「めんどくさい」と思ってる自分を受け止めることが必要で、

そこで一旦自分に向き合って、乗り越える価値があるのかを考えるのです。

 

■「めんどくさい」の乗り越え方

乗り越える価値がないと思ったら、そのままにしておけばいい。
でも価値があるのなら、めんどくさいを感じながら動く。
そこに人間としての尊厳というか、大切さがあると思います。

「めんどくさい」には複雑なさまざまな感情が乗っかっています。
めんどくさいと感じることから逃げてしまうと、

めんどくさいという感情を抑えてしまうと、自分に向き合えなくなります。
だから、めんどくさいと思う自分を許すのです。
 
つまり、僕らが成長するためには、めんどくさいと思う感情は、絶対に必要なこと。

自分の中で相反する「やらなきゃいけない」と「やりたい」が戦うことを葛藤といいます。
セッションをしていく中で、多くの方のお悩みの本質はこの「葛藤」にあると感じます。

この「葛藤」を心で聴いていくことで話す側は心が解放されていくのです。

「葛藤」は人が成熟する過程で必ず必要なことだと思います。

だから、葛藤を感じながら、「めんどくさいままやるんだよ!」
と言いたい。

 

「めんどくさい」を乗り越えた経験がないと、

大人になってから、本当に大事な「ここぞ」って時に踏ん張れません。
みんなで踏ん張って乗り越えなきゃいけない時に 

踏ん張れるか、逃げるか。ここでめんどくさいを乗り越えた経験が生きてきます。

大変な時にも淡々とこなす人は、「めんどくさい」をたくさん乗り越えてきた経験を持っている方のような気がします。

パートナーシップも、子育ても、相手に「めんどくさい」を乗り越えてもらうために、

自分がどうアプローチしていけばいいか?
寄り添うのがいいのか、はたまた見守るのか、、、
 

結局、両方必要で、だから両親がいて、本来ならどちらかに極端に寄らないようにすること。

奥さんが寄り添っていたから見守っていたら、「全然考えていない!」なんて言われて

ケンカになったりしないように、連携してバランスを取るのがいいんだよね。

 

そのためには、どっちも大事だとお互いが理解した上で 

ちょうどテニスのダブルスのペアのように 前行ったり後行ったり、臨機応変に役割を変えていく、状況に応じて。

だから、おじいちゃんとか、おばあちゃんとか、近所の人とか、

関わる人がたくさんいた方がいいんです。進む核家族化、シングルだと一つの接し方しかできないので、

乗り越えるのが難しくなってる気がします。


そして、一人の子供に対して、それぞれが自分のやり方で色々やろうとするから

ぐちゃぐちゃになるのであって、関わっている周りの大人たちが連携して、

みんなでその子のことを思うやり方が大切だと思います。

 

「息子が通っている剣道道場の大人たちの関わりは、

私ができない男の見守り方という関わり方をしてくれるので、とても助かっている気がする。」

はパートナーのいくえさんのコメントです。 
子どもなりに「めんどくさい」と向き合って選ぼうとしているけど、

経験が少ないから選択肢が少ない。時には大人から見て「それは逃げの方だよ」って教えてあげることも必要。

 

そしてもう一つ、「めんどくさい」の奥にある感情と向き合うために、

その感情をしっくりくる言葉で見つけるには語彙の多さ、感情表現の豊かさ、といった国語力が必要です。
それがないと語彙として適切なものが出てこずに「エモい」「やばい」といった

曖昧な言葉として出てきてしまいます。
「これって悲しみなんだ」「ああ、自分は今怖いんだ」「不安な自分」と

しっかりと感じ切ることが自分を受け止めることになります。
国語を勉強しろ!本を読め!)

 

「めんどくさい」を乗り越えれば、めんどくさくなくなります。
自分にとって、相手にとって大事なことだからめんどくさい、めんどくさいけど逃げられないこと。
逃げたいんだけど逃げたくない。めんどくさいけどやる。
めんどくさいを感じながら動こうと思います。

めんどくさいは厄介な感情じゃないんだっていうことを、


昔のキャプテン翼の「ボールは友だち」じゃないけれど、
もっと「めんどくさい」と仲良くなって、
「あら、またきたね」みたいに可愛がれれば変わるんじゃないかな。
いっそのこと、単語自体を変えるのはどうでしょう。

 

「あー、めんどくちゃい!」

 

って言っちゃえば、笑うしかないじゃん。もう
いい年したおっさんが「めんどくちゃい」って言ったら全員笑うでしょ。

そこでもう、どうでも良くなっちゃうんじゃない?
「あーあほくさ、やるか」みたいな感じになるでしょ。

 

 

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