市役所勤務の現役保育コンシェルジュ、ナナです。
今日も、来年度4月入園申込み期間中にあった様々なこと、書いてみたいと思います。
よく尋ねられるご質問の中に
「〇〇小学校へ行く子が多い園は?」とか
「この保育園から△小学校へ行く子っていますか?」とか
あるいは、
「うちの住所だと小学校はどこになるのですか?」とか。
小学校校区に関するご質問を受けることがあります。皆さん、小学校へ上がった時に知っている子が誰もいないということは避けたいというお考えのようですね。
ちなみに、関西より西は「校区」と言いますが、東日本の方は「学区」と言うそうです。
意味は同じです。
公立の小学校、中学校は住所地によって入学する学校が決まっています。市町の教育委員会が定めているのです。
公立でも、校区をまたいで通うことを認める「学校選択制」を取り入れている地域もありますが、まだ珍しいですね。
私立に通う場合は関係のないお話になりますが、公立小学校の校区はわりと、と言うか、かなり厳守されているようです。例外はほとんど認められません。
「うちはA小学校の校区なんだけど、B小学校の方が近いと思うんです」とか
「一つ向こうの角を曲がったところからC小学校の校区になるんだけど、C小学校に入学することはできませんか?」とか
「友達がいるから」なんて理由ではダメです。
「両親ともに仕事で帰りが遅いので、学校から祖父母の家に帰らせたい。祖父母の家に近いD小学校に通うことはできないか?」というようなケースだと、市町によっては認めているところがあるようです。ただし、両親の勤務状況や家庭の状況が詳しく調査され、認められるためのハードルはかなり高いみたいです。
ちなみに、うちの市では、このケースによる校区外入学は一切認めていません。
以下は、教育委員会の職員から聞いたお話ですが。
子どもの小学校入学を機に、ママさんの実家近くに一軒家を購入されたご家族がいらっしゃいました。
ママさんの実家からは歩いて5分ほど。
実家にはママさんの祖父母さん、ママさんのお兄さんご家族もおられ、これからは賑やかに楽しく子育てしていこうと夢いっぱいのマイホーム購入でした。子どもも従兄弟同士、歳が近くて仲が良く、同じ小学校に通うことを楽しみにしていました。
ところが、です!
家の契約も全て終わった後に
「実家とは校区が違う!」
ということに気付かれます。
歩いて5分ほどの距離です。校区が違うなんて思いもしなかったそうですが、調べたら、購入されたマイホームの前の道から校区が分かれていました。
教育委員会に「何とかならないんですか!?」とかけあったそうですが、小学校の校区は厳密です。何ともなりません。
じゃあ、実家に住民票だけでも移したら?と考えたそうですが、住宅ローンの関係もありそれは出来ないとのこと。
家も契約済みですから、もうどうにもなりません。
ちなみに、住民票だけを移して校区外の小学校へ行くという手法(?)は認められないそうです。実際には生活基盤がない、本当に住んで生活をしている家の住所は住民票を置いているところとは違うということが発覚した(つまり、バレた)場合は、実際に住んでいるところへ住民票を移し、そこの校区への転校を言われます。
高確率でバレるみたいです。
幼稚園でどうしても合わない子がいて、その子と同じ小学校に行くのが絶対に嫌だ、何とか隣の〇〇小学校に入学できないか?という相談は毎年あるそうですが、そんな希望は通りません。どうしても嫌なら私立小学校に行くとか、そういう方向で考えるしかありません。
ちなみに、お子さんが車椅子を使っているからエレベーター設置の小学校へ入学したいとか、そういったことでの校区外への入学は認められています。
さて。
では、ここで話を戻しまして。
保育園を選ぶのに、小学校の校区を気にされる方は多いですね。
確かに、その園のある校区の小学校へ行く子が多いのは間違いないです。特に郊外の園になると、その傾向は強いです。
でも、園によっては「卒園後はわりとバラける」という園もあります。
駅近の園だとそうなりますね。
気にされる方は、園見学の時に「〇〇小学校に入学する子の割合はどれぐらいですか?」とお尋ねになられたら良いと思います。そのあたりは、市役所よりも園の方が詳しいと思います。
はい。では、今日はここまでです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。