東京新聞より転載


晴海・銀座結ぶ地下鉄新線 中央区 調査費計上


二〇二〇年の東京五輪で選手村が造られ、その後は一万二千人分の集合住宅地となる東京・晴海地区など臨海部と、繁華街の銀座を結ぶ地下鉄を実現しようと、中央区は新年度予算案に調査費一千万円を計上した。

 晴海などの臨海部は十年ほど前から高層マンションが林立し、人口減少が進む国内でも人口が急増する地域。選手村は五輪後、集合住宅に転用されるため、さらに人口増が見込まれる。

 臨海部には既に路線バスがあり、選手村のできる晴海と繁華街をつなぐバス高速輸送システム(BRT)が整備される予定だが、区は住民の要望などを理由に地下鉄が必要としている。江東区有明や港区台場を通り、中央区築地や銀座に至るルートを想定。コンサルタント会社に調査を委託する。

 東京メトロは〇四年の民営化後、新線は設置しない方針だが、中央区の望月秀彦環境政策課長は「事業主体などは調査結果を見て考える」と話す。来年度以降、国土交通省の交通政策審議会で必要度の高い「整備を推進すべき路線」への位置付けを目指す。