本物サントスvs.栗山サントスレプリカ弾き比べコンサートに行って来ました | 河合萌奈同好会

河合萌奈同好会

もなか家リオデジャネイロで怒涛の新生活!
うちのわんこはかわい~もな~と
自慢のあなたはもうお仲間です!?
今頃になってクラシックギターも練習中⁉

久しぶりに茨城県石岡市のギター文化館へ行ってきました。

この日は大変お天気が良くカラッと乾燥して、良い試奏日和に恵まれました。

 

左から栗山大輔さん制作のサントスモデル側板裏板シープレス

サントスモデルメープル

サントスモデル中南米ローズウッド

本物サントスエルナンデス1924(マヌエル・カーノコレクション)

 

シープレスとメープル

 

中南米ローズウッドと1924サントス

すべて表面板は松ですが本物サントスは年代を経てすごみが出ています

 

さてこの4台の弾き比べの音の感想を万年初心者の私が好き勝手に書き連ねますが、所詮素人の耳なので面白おかしく見てやってください。

 

同じ製作者が同じサントス1924年の製図をもとに側板裏板の種類を変えたギターから、一体どんな音が出てくるのかとても興味深いですよね。

3人のギタリスト、斎藤明子さん、金庸太さん、徳永真一郎さんが弾いてくださったので、いろいろな角度から違いがわかるかもしれません。

 

シープレス…明るく軽い音、音の分離は良いが伸びやかでない、低音に重量感はないような?

メープル…魅力的な高音。からりと明るいが深みもある。

中南米ローズウッド…低音の密度、音の厚みがある。信頼感のあるクラシックギターの音。

本物サントス…年代を経た音の重厚感は違うのでしょう。弾きこんできた奏者のレベルも違うし、できたばかりのギターとは違うのでしょうね。新しいギターはこれから巡り合う奏者と歴史を重ねて音を作るものだとすれば、同じ製図で作られたギターでも同じ音になるかはわからないし、出来上がる音はそのギターの運命みたいなもので時間をかけて作り上げられるものなのかな?

 

さてこの日のテーマ、シープレスはクラシックギターの材として通用するのか?

本来はフラメンコギターに使われるものなのですが、中南米ローズウッドなどはもう貴重で手に入りにくくなってきているならば、それに代わるものは何か考えていかなければならないのでしょう。

 

それが金庸太さんの試奏の超高速カルカッシ(?)実験で面白いことが!

速弾きでシープレスがダントツに立ち上がりが早くて音の粒立ちが良い。

次がメープル、3番目が中南米ローズウッド。

本物サントスはおじいちゃんなので走れません。

というように聞こえました。

またシープレスは斎藤明子さんがお弾きになったアルベニスのセビーリャやマジョルカのような、こてこてのスペイン風味にも合うし、デ・ラ・マーサのソレアまで行ってしまうとまさにフラメンコになってしまいそうですが…

結果、速弾き自慢、スペインものがレパートリーの方にはシープレスのクラシックギターを使えそうな気がしますがどうでしょう。

 

栗山大輔さんがサントス・エルナンデスについて、阪神タイガースの選手にたとえた話がわかりやすかったですね。

サントスの6本の弦がそれぞれ個性的な選手のように、バランスよりも自由にプレーしているので、それを束ねる監督の力が重要。つまり6本の弦をまとめ上げる奏者の実力を求めるギターであるということみたいです。

それは万年初心者で終わりそうな私には試奏を聞いたところで、手の届かない異次元の世界で意味がないということなんでしょうね。

それで徳永真一郎さんのお弾きになった中南米ローズウッドのサントスモデルを、これが理想の音、探し求めていたギターと早とちりして買ってしまうと大変かな。

このくらいのレベルの方だと板に6本弦を張ったものでもいいギターの音が出せてしまうし、しかも出てくる音は徳永真一郎さんの音だし…

試奏で素晴らしい音のギターだと感動しても、自分が出せる音はまた違うので、実際自分で弾いて確かめるのが一番ですね。

とはいえ残念、婆はもうこれ以上ギターを買ってはならないと家族に止められているので。

アンコールでギターアンサンブルエネルギー保安協会の方々が制服を着て登場。

栗山さんが皆さん撮影、録音可ですので、奮って撮影してください。SNSなどで絶賛拡散希望とおっしゃっているみたいなので、大撮影大会がはじまりました。

 

保安協会の演奏の終盤、真さまが鍵盤ハーモニカで登場。

真さまが弾いたサントスは4台とも「みんな違ってみんないい」

この日も真さまの天然トークの切れが良くて大感激の婆でした。