突然だが私は人見知りするタイプである。


人嫌いというわけではない。

自分で言うのも何だが人当たりは悪くないし、仕事では人と会話する機会も多い。

親しい人とお喋りするのは好きだし楽しい。



だが実は他人と打ち解けるのに時間がかかる方で、親しい人以外と話すときは気疲れしてしまう。

プライベートでの親交も広くない。



というわけで、ぶっちゃけ出来ることなら同室の方たちとの交流は避けたかった。

その方が気楽に過ごせるだろうと。



色々な闘病ブログを見ると、私も同じタイプの方もいれば、同室の人と積極的に話したいタイプの方もいる。


中にはカーテン全開きでいつでも絡んでくださいモードの方や、部屋を超えて入院患者さんとお喋りに興じるコミュ力の化身みたいな方もいて、そういう性格っていいなあと思ったものだ。

私には無いものだ。



そして私の同室はというと。


そこそこ皆さんお喋りしてるっぽい


声からすると高齢の方同士だろうか。



カーテン越しに話を聞いているうちに、どうやらこの病室、というかここの病棟フロアは大腸系の疾患の患者さんが入院しているらしいことが分かった。

皆さん大腸がどうとかイレウスがどうとかお話されている。



中でもやはり抗がん剤のために入院している方が多いようで、抗がん剤の話題が多かった。


自分は今回で何回目の抗がん剤だという話が多く、数十回もやった方がたくさんいたのだが、驚いたのが


「私これで抗がん剤100回目よ」


とサラリとおっしゃっている方がいたことだ。

大ベテラン…!


キツいと言われている抗がん剤を100回もやってきたなんてと敬意を禁じ得なかった。



抗がん剤。

私も今回の手術の結果次第ではやることになるのだろう。



また、別の同室の方は何度もお医者さんや看護師さんと話していて、同じ不安を訴えられていた。

どうやらイレウスになったために入院し、イレウス管が抜けたところのようだった。

その再発を恐れているらしい。



あのめちゃくちゃ辛いらしいイレウス管を入れた猛者がおる…!!

(ひと通り病気のことは調べ済み)



この方もまた修羅場を乗り越えた方なのだなと尊敬の念である。

いくつかの闘病ブログを読み、イレウス管だけはやりてくないと思ってしまう。



また、部屋が違う入院患者さんが訪ねてきて話し込むでいる方もいて、どうやら以前も同時期に入院していたような方同士のような雰囲気だった。


「私はステージから4だから…」と話す方もいたり、

「今回の抗がん剤が効かなかったらもう治療の手段はない」とサラリとお医者さんから言われている方がいたり…。


当たり前だが色々な病状の方がいて、ここはある意味戦場なのだなと思った。