つづき

 

抗がん剤治療の説明の後、11時からポート埋め込み手術だけど、

機械のトラブルで一番目の人から手術時間が遅れるとのことなので、

2階の待合室で、手術着に着替えて上に検査用のガウンを羽織ってしばらく待ってた。

11時半前に看護師さんが呼びに来てくれた。

「はぁ~イヤや~チーン

「イヤですよね・・」

 

部分麻酔なのと、心臓の静脈になんかつなぐってのと

体にアイアンマンみたいになんか取りつけられるってのが、

「なんなんそれ???ガーン

と、お乳の手術よりもかなり抵抗感を持ってしまった。

 

アイアンマン観た時に、胸にアークリアクター付けたの見て、

「生きていく為に大変なリスクやなゲッソリ

とか、こんなんついてたら落ち着かへんなとか、

ファンタジーなのになにかと心配してしまった。

今までいろんな手術や痛い検査あったけど、

こんなに気が重いのは初めてだ。

 

手術室へ。

点滴つけられて

心電図つけられて

酸素濃度計るやつつけて

左足の太ももに血圧計つけられて。

 

それが済んだら医師に「準備できました」と連絡していた。

手術する医師到着

「はい!ではこれから手術していきます。お願いします!」

・・・?!

 

たまにいてる、目力の強い、意識高い系の若いお兄ちゃん

・・・に見える。

知り合いに数人似たような人がいて・・・

 

いやいや、そんな先入観は良くないし、

ベテラン医師がついてなくて、一人で来てるってことはしっかりしてるんだろう。

天才外科医も最初の一歩はこういう手術からだろうしな

と、たくさんのことが頭をかけめぐって、自分を納得させようとしていた。

 

まず手術の準備。

右胸あたりだけみえるように体に緑の布をかけられた。

顔のあたりも左側だけ開けられてカーテンのように布をかけられて、

医師が見えないようにされた。

 

左足の血圧計が締め付けられ過ぎて超痛い。

「足の血圧計が痛すぎるんですけど~~」

「あぁ汗血圧がちょっと高いから。普段どのくらいですか?」

「120ぐらいです」

「今150ありますから」

手術前はいつも150超えてるびっくり

 

・・・なんかガチャガチャと道具を用意するのにずいぶん時間がかかってる。

全身麻酔ならこの準備してる間もわからないのだろうけど。

心のどこかで

「大丈夫か?滝汗

て思ってるようだ。

 

「はい、では麻酔していきます。ちょっと痛いですよ」

 

ぐはぁゲロー

 

もう気絶したい。

 

なんか鎖骨のあたりを触ってる感じ。

医師が看護師に、なんかを通してくださいと言ってる。

移動できるCTの機械みたいなのを体の上に持ってこられた。

レントゲンで静脈の位置を確認してるというやつか。

ということは今何かはいってるのか?

 

・・・・・・

 

お兄ちゃん医師のため息というか頑張ってる呼吸が

何度も聞こえる滝汗

「大丈夫か?大丈夫やんな?」

お兄ちゃん医師は声を発しないが焦ってる息遣いが伝わる。

 

あぁ・・こんなところで死んでしまうのかもしれへんチーン

 

と心配しながらも深呼吸して気持ちを落ち着かせていた。

 

お兄ちゃん医師が突然はきはきと

「すいません、新しい針を持ってきてもらえますか!」

なんや失敗したんかーーーい笑い泣き

 

いさぎよくやり直したことは評価しよう・・・

 

ていうかはよ終わってくれぇ~~永遠に感じる

 

しばらくごそごそされてから

「はい!では今からポートを埋め込んでいきますからね!」

「あ゛ぃチーン

 

麻酔をもう一度足された。

 

なんか切ってる感じ。

 

なんか入れてる感じ??

 

そして、体が穴あくかも?!ぐらい

グィーーー!!!と押された笑い泣き

「ヴゥアセアセ

とうなると

「ここが一番しんどいところですから」

そうなのか。

 

皮膚に切り目を入れて、その中にオセロの駒を押し込んでる感じ??

見えてないからわからんけど、見たくないけど。

 

目をつぶると処置してるところに意識が集中しそうなので、

視野に入った棚の中にある薬品をはしから目で追ったりしてた。

 

看護師さんが

「今から縫っていきますから、もうすぐ終わりですからねニコ

「あ゛ぃショック

 

私はよく知らないけど、縫うのって、そんな時間かかるのかな?

ここからずいぶんかかって、しかもたまにチクチク感じながら縫合された。

意識があっての縫合て、

出産の時の会陰縫合だけど、あれは痛くて叫んだっけ。

 

「はい、終わりましたよ!!今から防水テープ貼りますからね」

入念にテープを貼られてるようだ。

 

顔周りにかけられたカーテンをはずされて

「お疲れ様でした!」

と医師が元気に挨拶されたが

私はぐったりして声が出せなかったあせる

 

看護師さんが

「大丈夫ですか~?」

と聞いてくれて

だいじょうぶです・・・チーン

「(苦笑)イヤですよね」

「こんなん平気な人おらへんやろ~~笑い泣き親知らずの口腔外科の手術並みにイヤかも」

と言うた。

親知らずの手術でも血が止まらなくなって騒ぎになって、

「ここで死ぬかも」

と思ったのを思い出した。

 

右胸あたりに最高の違和感。

ガーゼで圧迫してあるので24時間後にはずしてとのこと。

 

それからトコトコ歩いて1階に移動して、胸のレントゲンを撮って、

2階で服を着替えて、

待合室で待ってたら、看護師が来て

「先生にレントゲン見てもらって、問題なくポート入ってるので帰ってもらって大丈夫ですよ」

と言われた。

 

今日の会計は56000円

 

友達に病院前まで車でお迎えをお願いしてた。

体は痛くて動かないけど、口は元気なのでしゃべりたおしたよ。

 

よく考えると、普段仕事でも黙々と作業して会話ほぼゼロで、

コロナ禍始まって以来、人としゃべることって減ったなぁ。

 

友達はコンビニでの買い出しも手伝ってくれて、

家でゴロゴロして、他愛もない会話をしてくれて、

普通に接してくれる。

本当にありがたい照れ

 

私は今のところ元気なので他の友達にも会えるんだけど、

絶対病気の話がメインになるし、余計なアドバイスなんてされた日には

ひたすらストレスだし、友達も気を遣うよなぁ、

と会いにくく思ってる。

 

乳がん切除術の時は入院してたし、よく動いてと言われたので

動きまくったけど、

今回は自宅だし、傷が落ち着くまで気をつけるようにってことなので、

自宅安静として、はる坊もダンナのとこに行かせて

何もしないでゴロゴロすることにしました。

 

これでひとまずバタバタは終わって

抗がん剤が始まったら落ち着くらしい。

 

これから始まりなのね。

 

大きな病気なったらほんま大変や。

でも、多くの人が治療してるってことはみんな頑張ってるんだな照れ