レアアース(写真)の重要性は、今さら繰り返すまでもない。
EVのモーター、蓄電池、さらにはLED、航空宇宙産業の機器など、現代革新技術への用途は数え切れない。
民主主義も自由も無いスターリニスト中国だけが放射性廃棄物を無視できる
そのレアアースで世界で圧倒的なシェアを誇っているのは、スターリニスト中国だ。2023年のレアアース生産量は21万トンとなり、世界シェアの約7割を占める。
なぜ世界生産の7割を占めるのか。ちなみに埋蔵量では、それほど偏在しているわけではない(図)。
それは、精錬の過程で放射性廃棄物が出て、深刻な環境汚染が生じるからだ。
欧米民主主義国では、メーカーはこの環境汚染に耐えられず、素材をスターリニスト中国に輸出し、精錬されたレアアース製品を輸入している。民主主義も報道の自由も無いスターリニスト中国だけが、環境汚染から自由でいられるのだ。
資源を武器にするスターリニスト中国に日本もかつて苦しんだ
世界生産の7割も独占すれば、欧米民主主義国になにがしかの圧力を加えられる。かつて日本も、尖閣諸島でスターリニスト中国漁船が海保船に衝突してきて船長などを逮捕した後、スターリニスト中国は大規模な反日デモを扇動し、さらに貿易面でレアアースの対日輸出を禁止した。
奴らは貿易でも、準戦争手段をとるのが常套手段だ。
ともあれスターリニスト中国に7割も独占されているのは、自由社会にとって大きなリスクだ。
南鳥島近辺の深海底に眠る無限のレアアース泥
しかし日本には、レアアースの資源が未開発で眠っている。
南鳥島近辺の深海底だ。ここに夥しい量のレアアース泥が眠っている(写真)。南鳥島近辺のレアアース泥の濃度はスターリニスト中国の鉱山の10倍以上という高品位で、埋蔵量も日本の年間需要の数百倍と、ほとんど無尽蔵だ。しかも好都合にも、このレアアース泥には放射性元素がほとんど含まれず、環境汚染の恐れは無い。
問題は、なにせ深海底だけに採掘コストだ。ところがレアアース泥の採掘は、現在深海油田の採掘で実用化されている「加圧式エアリフト」技術を使えば十分に採算に合う、という見通しが研究者たちから指摘されている。
日本が資源化すれば、自国のみか自由世界へも大きな貢献
現在、日本は年間500億円もレアアースを輸入し、5兆円の製品に加工している。
南鳥島近辺のレアアース泥を採掘すれば、一大輸出産業になるうえ、スターリニスト中国の独占を崩すことになり、資源安保で自由世界への大きな貢献になる。
政府は、資源関連企業の音頭をとり、レアアース泥の実用化に乗り出すべきだ。
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