kawanobu日記/ボケ菅対汚沢の虚人対決のバラマキスト民主党の行方と「戦後処理」:藤井裕久、「小沢ガールズ」 画像1

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 どうやらバラマキスト民主党代表選の勝負が見えた。昨日11日に地方議員と党員・サポーター票の投票が締め切られたが、この日の朝日新聞朝刊で、ボケ菅対汚沢の得票予測が詳細に伝えられたのだ。自民党の山本一太・参院政審会長いわく「無能な善人対剛腕の悪人」との対決だそうだが、ボケ菅を無能とは思うが善人とはみなせず、汚沢は悪人ではあっても剛腕とは虚像である。つまり「虚人」対決と言っていい。

議員票では汚沢若干のリードだが
 この党員・サポーター票というのが、自民党員やペットにまで投票用紙が届けられたというほど、いい加減な名簿による投票なのだが、同紙によると総計300ポイントの同票のうち、ボケ菅が圧勝という勢いだという。世論調査で、対汚沢に4倍の大差をつけていることを思えば、最終的には250ポイント対50ポイントという仕上がりとなろう。
 そしてその結果は、トレンドくらいは今頃、両陣営に流されているだろう。これが、14日の議員投票に大きな影響を与えるに違いない。
 その圧倒的なポイントを付与された国会議員票では、僅差で汚沢リードで、同紙は具体的数字と名前まで載せている。総計411人のうち、ボケ菅支持183人、汚沢支持193人と、ボケ菅は10人のリードを許している。態度未定は35人という。日経新聞でもボケ菅リードを報じ、私が読まない他紙も同じ傾向を載せているだろうから、おそらく日和見派35人は勝ち馬に乗れとばかりに、ボケ菅支持になだれこむだろう。
 さらに前記のように、党員・サポーター票と地方議員票の結果の大枠を、投票まで全員が知るにいたるだろうから、汚沢支持からの転向も合わせ、ボケ菅は議員票でも汚沢を上回ると見る。
 地方議員に付与された100ポイントは、同紙ではボケ菅が48ポイントで、ほぼ半数を制した。汚沢はここでもリードを許し、34ポイントしか握っていない。残りの18ポイントの大半を、ボケ菅が取ることになろう。

地方議員票は、ボケ菅圧倒的に有利
 つまり10日の同紙締め切り時点で、ボケ菅が現職の有利さを活かしてはっきりとリードしたのだ。汚沢派は、もう巻き返せない。
 地方議員票について、同紙は2400人近い議員を1人1人当たったらしい。それによって都道府県によって、両者の有利・不利が鮮明に表れ、これはかなり興味深い勢力図となる。
 汚沢は、地元岩手県でほぼ全勝である。ボケ菅支持を表明した地方議員は1人もいない。さすが汚沢王国である。ただ汚沢の弱みは、岩手の他に、石川(ここは汚沢ガールズの田中美枝子の地盤だ)、福井などポイント数の少ない県でしかリードできていないことだ。沖縄が強いのが目を引くが、これはクロ鳩同様に汚沢による普天間の県外移設に淡い期待を抱いているからだ。
 全般的にボケ菅は強いが、例えば反汚沢の急先鋒の牧野聖修が県代表を務める静岡、ボケ菅選対本部長を務める江田五月のいる岡山、官房長官の仙谷由人の徳島、外相の岡田克也のいる三重、国交相の前原誠司のいる京都など、圧勝の勢いだ。
 関東、近畿の大票田でも、ボケ菅は汚沢をリードする。ここで汚沢が優位に立つ都府県は、1つもない。

かつての小沢の忠臣の藤井裕久もボケ菅支持
 前述したように10日締め切り時点で、10人のリードを許したボケ菅支持の議員名で、特に目を引く名前があった。藤井裕久、である。汚沢が新生党を作って自民党を飛び出して以来、新進党、自由党、民主党と離合集散を繰り返していた間も常に汚沢の忠臣として行動を共にしてきた元大蔵次官だ。しかも汚沢自由党で幹事長まで務めた最側近である。その藤井が、ボケ菅支持に回っているのだ!
 壊し屋汚沢は、これまでいつの時も側近を従えたが、すべてやがて袂を別つことでもよく知られている。ついに藤井とも縁を切られたわけだ。

汚沢陣営に並ぶ連中の質の低さは目を覆わんばかり
 むしろ議員名では、汚沢支持に興味深い名前が連なる。
 山岡賢次、松木謙公という茶坊主どもは当然だが、小林興起、赤松広隆、滝実、辻恵、山田正彦、筒井信隆……。この顔ぶれを見たら、多少事情の分かった人なら、汚沢陣営に集まった人物のどうしようもない質の低さを嗅ぎ取るだろう。
 小林は、郵政民営化に反対して自民党を除名され、寄る辺なき先を探して国民新党へ移籍するが、その後、寄らば大樹の陰と民主党に移った日和見的守旧派の変節漢である。赤松は、例の口蹄疫問題の燃え盛り始めた時に、職責を放棄し、視察と称するキューバへの私的旅行を優先した公私混同人物である(本年5月25日付日記「職責放棄し、若い時代の心象風景をたどるセンチメンタル・ジャーニーに出かけた農水相・赤松広隆の公私混同」を参照)。
 滝実、辻恵は、汚沢が検察審査会に付託された時、検察審査会に圧力をかける目的で見直し議連を立ち上げた連中である。
 現職農水相である山田と筒井は、バラマキスト民主党の中の札付き農水族であり、民主党のもともとの旗印だったアメリカなどとのEPA(経済連携協定)推進を妨害し続けるワルである。そして、私的事情を公党党首選びの理由としてまたしても顰蹙を買ったお騒がせ伝書鳩のクロ鳩も。

汚沢ガールズと汚沢おばさんから漂う知性の無さよ
 さらに、色気はあっても知性を微塵も感じられないあの「汚沢ガールズ」ども。青木愛、太田和美、田中美枝子、福田衣里子、三宅雪子、谷亮子……。
 ガールズと呼ぶには、トウのたった田中真紀子、小宮山泰子、そして姫井由美子、もいる。「打って、打って」の不倫・姫井などは、党内で誰からも相手にされなかったのが、汚沢陣営に優しい声をかけられてなびいたという話だ。
 こうした名前を見せつけられると、反民主党で一貫するリブパブリでも、まだボケ菅になびきたくなるではないか。少なくともボケ菅陣営の方が、知性を感じられるメンツが揃っている。

幹事長ポストが狙いだった
 さて、すでに見たように帰趨は決した。そこで、「戦後」を少しばかり占ってみたい。
 そもそも汚沢は、代表選に出るつもりはなかったという話がある。欲しいポストは、政党交付金と公認権を一手に握れる党幹事長だったというのだ。3カ月前に「政治とカネ」でクロ鳩と抱き合い心中したばかりだから自分が幹事長になれなくとも、側近を幹事長に就け、リモコンするつもりだった。党の実権を握れば、検察審査会の2度目の議決で「起訴相当」とされて強制起訴されても、法務大臣を通じて「指揮権発動」でどうにでもできる。
 代表選前に、クロ鳩や輿石東、山岡が「挙党態勢」と叫んでいたのは、つまり幹事長ポストを寄こせ、と言っていたのだ。ボケ菅も一時は、クロ鳩を通じてのこの誘いかけによろめいたと言われるが、それを跳ね返したのは、反汚沢を貫く仙谷と枝野らだった。
 そうやって進退窮まって押し出されるように代表選に出たのが汚沢――だとされる
 それが、壮絶な仁義なき戦いをして、敗れたらどうなるか。

居場所のないダーティー汚沢派はいずれは離党へ
 ボケ菅執行部から干されるのは確実だし、代表選でさんざん批判されたダーティーな彼らに、もう居場所がない。権力を媒介に私的利益を培養してきた連中が、今後も閑職に甘んじるはずはない。自民党に声をかけ、新連立を作ることを企画し、必ず民主党を割って出るだろう。
 しかし自民党も、もう汚沢と誼を通じる執行部ではない。自民党の新執行部を見れば、汚沢を知らない世代で、彼らは選ぶならむしろボケ菅を選ぶだろう。
 しかし汚沢一派の離脱は、それでなくても少数派の参院で、ボケ菅のバラマキスト民主党は決定的に少数派に転落することを意味する。
 だから、年末の予算編成期を前に解散、ということになるはずである。軽薄な「汚沢ガールズ」どもはきれいさっぱりと清掃されるに違いない。
 写真は、韓国旅行2日目朝、DMZ(非武装地帯)に向かうバスの中から見えた台風7号の通過後の大きな虹。かつてドイツのバスの旅の車中で大きな虹を見て以来の巨大虹であった。日本の政治も、来年はこのような風景になるに違いない。

昨年の今日の日記:「フランスで大幅炭素税を導入へ、民主党政権の内なる反乱と好対照:サルコジ政権、基幹労連、電力総連、自動車総連」