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 北朝鮮の金正日が訪中した。NHKが昨日夜のニュースで放映した望遠レンズで撮影した金正日は、明らかに「小さく」なっていた。おそらく病躯をおしての訪中である。しかも、今年になって2度目という異例の訪中だ。

金正日の訪中で露呈した2つの事実
 金正日が外国に出るのは、列車で行ける中国とロシアに限られるが、訪中2度目というのは初めて。おそらく後継者の3男金ジョンウンを帯同し、胡錦涛にお披露目した上で、3代目襲名を認知させたのだろう。
 金正日は、残りの日数が少ないことに焦っている。だから、来月初めに予定される朝鮮労働党代表者会を前に、慌ただしい2度目の訪中なのだ。
 そのドタバタぶりを表したのは、昨日の胡錦涛との会談が北京でなく、東北地方の吉林省の省都である長春市で行ったことである。北京に行くだけの体力がなかった、と推定するのが、妥当だろう。大国中国の独裁者の胡錦涛が、わざわざ地方に赴いて外国首脳と会談するというのは異例で、金正日の健康面を慮ってのことに違いない。
 しかも北朝鮮に拘束されているアメリカ人虜囚の解放に訪朝したカーター元大統領をすっぽかしての訪中であった。カーター元大統領は、おそらく金正日の訪中を知らされないまま、1日、滞在を延期させられた末、金正日と会えずに帰国の途についた。ホワイトハウスが力説するように、カーター元大統領がいくら個人の資格で訪朝したのであれ、会談すれば健康状態がアメリカ側に漏れる。
 そこで金正日の訪中に合わせて、カーター元大統領の訪朝を要請したのであろう。これならカーター元大統領と会談せずとも、金正日にとって世界に言い訳がたつ。金正日は、今は西側の誰とも会いたくないに違いない。

朝鮮高校無償化に誘導される専門家会議
 ところでバラマキスト民主党のバラマキ政策の1つ、高校授業料無償化は今年4月から強行されたが、正式な高校ではないとして保留された朝鮮高校授業料無償化の結論を、間もなく川端達夫・文科相が出す。
 この問題は、無償化が議論に乗りだした頃、朝鮮高校も対象になりそうなことが判明し、民主党議員も含め、拉致議連などが「とんでもないことだ」と問題にして、クロ鳩政権が結論が出せず、どこの誰とも素性の分からない6人の「専門家」の論議に処置が任されている。この6人が誰かも、そしてどこでどんな議論をしているかも公表されていない。まさに密室の議論である。この密室での議論の諮問結果を受けて、川端氏が無償化適用の是非の判断を下すという。
 ちなみに川端氏は、親韓国派である旧民社党グループに属する。だから本来的には、朝鮮高校に適用せず、で結論を出せるはずなのだが、文科省の頭の硬い連中に対する配慮からか、主体的な判断を回避した。その6人も、文科省官僚が選んだのだから、無償化適用の結論になる。実際、文科省は無償化適用を決めている。川端氏が、まだ結論を下さないだけだが、予断を許せない状況だ。

拉致被害者家族会も憂慮の申し入れ
 実際、融和主義的な近々に近づいた結論を心配してか、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らが、25日、文科省に出向き、尾崎春樹・大臣官房審議官と面会して、「高校無償化」制度の朝鮮学校への適用に反対する要請文を手渡した。要請文の内容は、朝鮮学校に無償化を適用することにについて「北朝鮮が拉致問題で誠意ある行動を取らない限り、北朝鮮に制裁を強め支援をしないという従来の方針に反する」というものだった。飯塚代表は要請後、記者団に「拉致問題が全く進んでいない中で、無償化は北朝鮮に間違ったメッセージを送ることになる。拉致問題が消えてしまう」と憂慮の念を語った。もし適用すれば、北朝鮮は日本は簡単に折れる、チョロいものだと判断するだろう。それでは、いつまでたっても拉致被害者は帰ってこない。
 それ以外にも、週刊新潮8月26日号で評論家の櫻井よしこ氏が指摘したように、朝鮮高校の教育内容については極めて問題が多い。なおリブパブリは、朝鮮高校の実態を知らないが、自分が主宰するあるブログが、かつて朝鮮高校→朝鮮大学出の朝総連の無礼者たち数人に集団的に荒らしに遭った経験を持つ。連中の言い分は、人が変わってもみんな同じで、つまりは単純な外部注入による知識によるだけ、と判断できた。その外部注入を行う機関の1つが、朝鮮高校なのである。

朝鮮戦争も180度ねじ曲げたデマで教える現代史
 櫻井氏によると、全国の朝鮮高校の教材「現代朝鮮歴史」はまさに金王朝礼賛の外部注入を目指す代物だという。まともな歴史を教えられず、捏造された歴史が、自由で民主的な日本で、真っ新な若者たちに外部から隔離された形で教えられているのだ
 例えば、朝鮮戦争は「南朝鮮当局が(注 韓国のこと)」「全面戦争に挑発する犯罪への道へと進んだ」ことで起こったと記されているという。驚くべきでデマであり、朝鮮戦争は冒険主義的な金日成が毛沢東とスターリンの承認のもとに韓国征服のために仕掛けた戦争であったことは、ソ連解体後にモスクワのアルヒーフから出たソ連公式文書からも証明されている。
 さらに同書では、その戦争の中にあって「敬愛する金日成主席様」が「武力侵犯者を掃蕩するたたかいへと全人民と人民軍将兵をふるいたたせた」と、金日成への個人崇拝を教える。

大韓機爆破テロも韓国側のでっち上げと嘘偽り
 金賢姫・元工作員による大韓航空機爆破事件も、「南朝鮮当局」の「でっち上げ」で、韓国は「大々的な『反共和国』(注 北朝鮮のこと)騒動をくり広げ、その女(注 金賢姫氏のこと)を第13代『大統領選挙』の前日に南朝鮮に移送することによって盧泰愚『当選』に有利な環境を整えた」と教える。
 デマ、捏造と金日成、金正日父子への礼賛のオンパレードの「朝鮮現代史」を、日本国内で教えていることも問題だが、こんな「宣伝機関・テロリスト養成学校」に日本国民の税金で支援する正当な理由など、どこをどう探してもありはしない。
 真実を決して語らない北朝鮮と、その日本代表部である朝鮮総連、その下部組織的機関である朝鮮高校は、日本の浅薄なメディアを巧みな宣伝で騙そうとしている。「私たちは苦しい中で、浄財で民族教育をしているのです。民族教育は、正当な権利です。どうかご理解下さい」と――。
 実際、そうした観点からの朝鮮高校擁護の記事や投書などが、一時期、大新聞にあふれた。朝鮮総連が、かなり組織的な運動をくり広げた気配がある。
 残念ながら進歩派を自認するメディアの、中でも現代史の理解に乏しい若手記者の中には、「民族教育」の殺し文句に騙され、朝鮮総連寄りの記事を書く浅薄な連中も多い。
 しかし櫻井氏が指摘したような教材を使って、我々の目から巧みに隠された状態で、歴史を偽造して金王朝礼賛教育をする機関に、決して、決して支援などしてはならない。
 牢獄国家に今も抑留されている我々の同胞が知ったら、祖国とそれを許した我々を悲しむに違いないのだ。
 写真は、檜原湖畔探勝路でのショット。上から湖の入り江の上に渡る吊り橋、キャンプ場での風景、それと途中で見た奇観。

昨年の今日の日記:「民主党、ポスト321議席を読む:日教組、長妻昭、参議院、逆ねじれ国会