スケートカナダFS | 河合彩オフィシャルブログ「等身大のダイアリー」Powered by Ameba

スケートカナダFS

グランプリシリーズ2つ目の試合、
スケートカナダが終わりました。

改めまして、無良選手、おめでとうございます!

そして、宮原選手、おめでとうございます。

まずは、小塚選手のFSから。

やはり、かなりジャンプのミスが目立ちました。

元々小塚選手はシーズン後半にピークがやってくるタイプとはいえ、
少し残念な結果となりました。

これは私なりの考えですが、今シーズンから小塚選手は
SPが宮本賢治さん、FSをローリー・二コル氏なの振り付けなのですが、
振付師が変わるとジャンプへ入るタイミングを取るのが難しくなります。

その上、昨シーズンと比べ、ジャンプの前のステップ数が多い。

振り付けとしてはとても良いのですが、難易度が上がり、
選手としては負担が多くなります。

ただ、今は我慢して練習するときなのかもしれません。

スケートアメリカ、スケートカナダを通して
男子はプログラムが難しくなってきているので、避けては通れません。

また、このプログラムでジャンプを決められれば、
必ず点数が出る内容なので、前向きに頑張ってほしいです。

そして、無良選手のFS。

素晴らしかった!の一言につきます。

4回転のクリアなこと。

回転不足を疑う隙のない、きれいなジャンプでした。

そして3Aも高さ、幅、流れ、全てがキレイでしたね。

今回のオペラ座の怪人、私は無良選手の今までのフリーの中で
最も好きかもしれません。

特に上半身の表現が、昨年と比べて格段に良くなっています。

背中で雰囲気を出すことができるようになりました。

スケーターは、ある時、自分にぴったりと合った振り付けを通して、
表現力が一皮むけることがあります。

まさに、無良選手にとって、このオペラ座の怪人は
そんなプログラムだと思います。

無良選手、本当におめでとう。


そして、女子FS。

まずは、本郷選手です。

彼女のカルメンを観て、私が愛してやまない
カタリーナ・ヴィットのカルメンを思い出しました。

多くのスケーターがカルメンを滑りますが、
とても彼女に合っていると思います。

身体全体でカルメンの気の強い部分が表現されていて、
良かったのではないでしょうか。

欲を言えば、目の表情。

カルメンには目に妖艶さと強さが必要です。

まぁ、18歳にそれを求めるのは酷なのかもしれませんが。

でも、初めてのグランプリシリーズで大きなミスなく
SP、FSを滑りきったのは立派なこと。

是非、自信に変えてほしいと思います。

そして、宮原選手です。

ミスサイゴン、雰囲気が宮原選手に合っていました。

ジャンプでは若干回転不足を取られてしまいましたが、
スピンやステップではGOEでも加点をもらえていて、
とてもバランスの良いスケーターだと思います。

昨日のSPを観ても思ったのですが、
今シーズンは目線が上に上がりました。

選手は通常、観客席の少ないリンクで練習しているので、
あまり目線を上にあげることがありません。

でも、大きな大会の経験を重ねていくと
普段から観客席をイメージして上の席のお客さんにも
目線を送るように練習していきます。

きっと昨シーズンのグランプリシリーズをはじめとする
大会を経験したことで、意識する空間がぐんと広くなったのでしょう。

プログラム内でもバレエのレッスンがとても活かされていて
ポーズとポーズがとてもキレイです。

キレも良くなってきているので、あとは粘りのようなものが
動きに出てくると更に上に行くのではないかと思います。

若いスケーターは成長が著しくて、
観ていてワクワクしますね。

更なる飛躍を期待しています。