ショートダンス | 河合彩オフィシャルブログ「等身大のダイアリー」Powered by Ameba

ショートダンス

今日からショートダンスが始まりました。

第一滑走で登場したのは日本のリード姉弟組です。

結果は残念ながら惜しくもフリーに進めませんでした。

序盤の動きは団体の時よりキレもあり良かったのですが、
パターンダンスであるフィンステップの前半で
少しミスが出てしまいました。

アイスダンスのSDには要素が5つあるのですが、
そのうちの2つはパターンダンスの前半と後半です。

そのパターンダンスには前半と後半それぞれに
キーポイントとよばれる箇所が男女合わせて3つあり、
その箇所が決められたエッジでおこなわれているか、
決められたフリーレッグでできているか、
また音にしっかりステップのタイミングが合っているかが
チェックされています。

ちなみにパターンダンスは前半、後半それぞれ、
75%滑りきったところでレベル1、キーポイントが一つづつ
できるとレベルが上がっていくという仕組みです。

今日のリード姉弟組はパターンダンスの前半の
最初の二つのキーポイントで乱れが出てしまい、
レベルを落としてしまった上に、
GOEでもマイナスがついていると思います。

パターンダンスの後半の滑りが悪くなかっただけに
前半のミスがもったいなかったと思いました。

さらに非接触(ホールドをしない)ダイアゴナルステップでも
片足でステップを踏み続けなければいけない箇所でバランスを
崩してしまいました。

全体的には身体が動いていたものの
小さなミスが重なったために技術点だけでなく、
演技構成点でも点が伸びきらなかったと思います。

ただ、ツイズルはとても良かったです。

昨シーズンまではツイズルでミスが出ることが多かったのですが、
今シーズンは安定していますね。

更にミスがないだけでなく、スピードや回転の速さも加わって
レベル判定だけでなく加点をもらえる内容になりました。

ツイズルはトップの選手でも難しいターンなので、
ツイズルが上手くなったのは大きな成長だと思います。

本来の力を出せればフリーにも進めた二人ですが、
五輪の緊張感でもしかしたら萎縮してしまったのかもしれませんね。

それでも最後まで音楽の雰囲気を演じきった二人のダンスには
大きな拍手を贈りたいです。

キャシー&クリス、お疲れさまでした。

そして、私の大好きなバーチュー&モイヤー組。

団体のときには珍しくミスやバラつきが目立ったSDですが、
今日のSDは彼ららしい素晴らしい演技でした。

特に美しかったのが非接触のミッドラインステップ。

前半はミラー(向かい合った)で入っているのですが、
ミラーだとお互いのカーブやターンを合わせるのが難しく
乱れが出やすいのです。

しかし二人はエッジの倒す角度まで一緒で
後半のミラーでない部分では一つ一つのターンがクリアで
とても良いできでした。

そして何より、全体の滑りでは彼らの持ち味である
優雅な「間」を感じさせる滑りで、快心の演技だったと思います。

明日のFDも楽しみにしたいです。

最後は日本でもファンの多い、デイビス&ホワイト組。

今日の二人も相変わらず素晴らしい演技でした。

バーチュー&モイヤー組が優雅なスケートなら、
デイビス&ホワイト組は軽快で華やか、キレのあるスケートと
表現できるでしょうか?

とにかく速いフットワークは見ごたえがあります。

キレがありながら、正確なエッジで技術点、演技構成点ともに
高い点数を叩き出しました。

中でも驚きはこちらも非接触ミッドラインステップです。

100%正確なエッジでないとレベル4を取れないので、
トップの選手でも極めてレベル4を取るのが難しいのですが、
レベル4に加えGOEが+3。

つまりほぼ全員のジャッジが+3を付けたということです。

これは本当に凄い。

更に驚きは演技構成点39.17。

これって全て9点台後半の得点です。

二人の演技がどれだけ素晴らしかったかの証明ですね。

今の二人の勢いなら、明日のFDでも歴史に残る演技を
観せてくれることでしょう。

明日のアイスダンスも楽しみにしたいと思います。