スケートアメリカ2日目 | 河合彩オフィシャルブログ「等身大のダイアリー」Powered by Ameba

スケートアメリカ2日目

今日はスケートアメリカの2日目が終わりました。

男子は見事な演技で町田選手が制しましたね。

フリーで4回転を2つ入れるというのは、素晴らしい。

しかもスケート靴のフックが外れていての4回転とのこと。

今の町田選手の能力の高さに、驚かされます。

町田選手は技術的にも精神的にも攻めていて、
ノリに乗っている感じですね。

今シーズンは、先シーズンに比べてジャンプの安定だけでなく、
スケーティングにもなめらかさが加わり、
深いエッジと大きく身体を使ったステップは、
火の鳥をさらに力強く表現していると思います。

シーズン序盤での仕上がりの良さは、抜群です。

今後の試合での活躍にも期待が高まりますね。

次は、高橋選手。

観ていて酷く悪い、というよりは、
何かが噛み合っていないような印象を受けました。

ただ、ここはベテランです。

調子の悪さへの修正は、他の選手より経験があり
優れていると思います。

ジャンプに関しては、次のNHK杯に期待しましょう。

それにしても、私はこのビートルズ・メドレーが
とても好きです。

高橋選手ならではのスケーティングのなめらかさ、
指先の繊細さ、独特の空気感、色気・・・
彼の魅力がすべて堪能できるプログラムだと思います。

その証拠に今日もセカンドマークだけでみれば、
高橋選手の点数が最も高くなっていました。

このプログラムでジャンプが決まれば・・・
と想像するだけで今から楽しみです。

失敗をくよくよしても仕方がないので、
気持ちを切り替えて頑張って欲しいと願います。

続いては、小塚選手。

個人的には最も応援している選手ですので、
今回のスケートアメリカはとても残念な結果となりました。

今回の結果では、グランプリファイナルへの切符は
かなり厳しくなってしまいました。

五輪の切符を掴むには、少しでもランキングを上げること、
スコアを伸ばすこと、そして全日本で良い演技をすること、です。

今日の小塚選手は、ジャンプが決まらないせいで、
全体の滑りも萎縮してしまうように見えました。

本来の小塚選手のスケーティングはもっと伸びやかで、
なめらかで、難しいステップを軽やかに踏んでいくのが
持ち味です。

佐藤信夫先生が、
「彼はスケート靴を履いているのではなく、
スケート靴が彼の足から生えているようだ」と言ったほど、
小塚選手のスケーティングは天性の素晴らしさがあります。

次の大会では、その小塚選手の良さを存分に見せて欲しいと
切に願います。

ただ、今日はすべてスピンでレベルを取れているのは、
ひとつの収穫。

冷静に良いところ、悪いところを判断して
今後の練習につなげて欲しいと思います。

がんばれ!崇ちゃん!!


そして、始まりました。

女子シングル。

浅田選手は良いスタートを切りましたね。

若干、トリプルアクセルは足をついたようにも見えましたが、
スコアを見ても回転不足などはなく、
シーズン序盤としては上々の滑り出しだと思います。

静香(荒川さん)も解説で言っていた通り、
今の浅田選手の表情はなんの迷いもなく、澄み渡っています。

今シーズンは、本当に楽しみですね。

ショートのノクターンの浅田選手の指の動き、
とても繊細で美しいですね。

もう「かわいい」という印象は、全くなく、
「美しい」という言葉がぴったりな女性の滑りになっています。

浅田選手はいつも「トリプルアクセル」が注目されてしまいますが、
それ以外のスピン、ステップ、表現力、どれをとっても
超一流の滑りです。

今年の浅田選手のフリーは、観ていて鳥肌が立つほど
見ごたえのあるプログラムになっているので、
明日も楽しみながら応援したいと思います。

最後にアイスダンスのリード姉弟組。

今日のフリーは硬さもなく、素晴らしいできでした。

特に最初のツイズルは、回転の速さだけでなく、
流れもあってとても良かったです。

そこからは、気持ちよく滑っていたのではないでしょうか?

サーキュラーステップでは、レベル3がついていました!

アイスダンスのステップのレベルは、
6種類の難しいターンのうち、いくつ正しいターンができたか
認定されることで判定されます。

ちなみにレベル3の場合、
6種類のうち4種の難しいターンができたと認定され、
かつワンフットセクションでは3種の難しいターンが認定され、
2つのダンスホールドの認定され、および、
2回のホールドチェンジが認定されることが
必須条件です。

実はこの他にも細かな条件があるため、
レベル3を取るのはたやすいことではないのです。

ちなみにデービス&ホワイト組も
今回のスケートアメリカのステップではレベル4は
取れていません。

このことからも、リード姉弟組の今日の滑りの良さは
理解いただけると思います。

ですから、今日のフリーダンスはきっと二人にとって
大きな自信になったはず。

怪我という不安はありますが、
ぜひ前向きに今シーズンを過ごして欲しいと願っています。