NHK杯アイスダンス
アイスダンスはリード兄弟が
とても良い滑りをしていたので、個人的には大満足です。
今年のビートルズメドレーでは、
キャシーの柔らかい雰囲気が印象的で
個人的には去年のフリーよりも好きですね。
特にリフトに入る瞬間のなめらかさが
去年より格段に良くなっていると思います。
さらりと上げて、さらりと下ろしているリフトは
流れを妨げないので、全体の印象を良くします。
全日本選手権までにもっと滑り込むと
更にメリハリのある素敵なフリーに仕上がるのでは
ないでしょうか。
そして、イリニフ&カツァラポフ組。
「ゴースト」のロマンティックな雰囲気が
よく表現されていました。
イリニフの体調のせいか、後半は若干バラけた感じがしましたが、
基本的には膝をよく使った力強いスケーティングの中で
ステップを踏んでいたと思います。
特にサーキュラーステップの一つ一つのターンのエッジが
クリアでディープなため、しっかりとレベルが取れる
内容になっていました。
アイスダンスの中でストレートライン、サーキュラーステップともに
ターンの種類の数はレベル判定の一つの要素なのですが、
エッジがクリアでないとターンとしてカウントされないため、
ステップでレベルを取ることは難しいんです。
彼らのターンが明確なことからも、
基礎がしっかりしていることが伺えます。
まだ若いカップルなので、これからどんどん上位に
上がってくるのではないかと思っています。
そして、デービス&ホワイト組。
私はこのフリーにすっかり魅せられてしまいました。
とてもドラマティックで、女性はこういったスケートが
とても好きなのではないかと思います。
ドラマティックな演技というのは、
表現力だけでなく実は技術がしっかりしていないと
できないんですよ。
例えば、エッジはフラットより緩急があり、
急にディープになったり、スピードが上がったりしたほうが
ドラマティックに見えるものです。
また、激しい動きのなかでも一瞬一瞬でしっかりと
ポーズを見せられないと、伝わるものも伝わりません。
つまり、ドラマティックとかダイナミックとか
人が見て感動する動きを出来る人は、上手い人なんです。
そういう意味で、やっぱりデービス&ホワイト組は
表現力だけでなく技術面でもすごいなぁ~と
ただただ感心した私でした。