小さい頃、キレイな夕焼けが山にかかるのを見て夕焼けを発生させる「何かが」山の向こうにあるのではないだろうか、と思うことがありました。


海なし県に育っています。


日が沈む前もキレイなシーンをいつまでも見たいと思うことがありました。



自転車に乗って走り続ければ、いつまでも夕焼けを見続けることが出来るかも知れない、と思ったものでした。



思い返せば、あの頃「山のあなたの空遠く幸い住むと人の言う、、」というフレーズが頭にあったかもです。全文を書くと哀調を帯びるのでやめます。



東から昇った太陽が、西に沈む。この見慣れていて何の不思議も感じない恒例の宇宙的なイベントですが、夕焼けは人の心を和ませてくれますね。



この小さな見果てぬ地への憧憬から、海の向こうには「幸い」があるかも知れないという「大航海」へのロマンが生まれたかどうかは分かりません。



世界地図さえ、今から比べれば狭い地域しかカバーしていなかった訳ですから、未知の領域が広大にあったということになります。


未知は冒険を生みますね。


マゼランやコロンブスに対して、異なる評価があると聞きますが、生命がけで航海していた彼らからすれば飛行機で地球を僅かな時間で往来する人から批判されたくない、「俺たちのお陰だろー」と言ってるはずです。


ということで、マゼランの航海を見てみましょう。


  ​地球は東回りに1日1回転している

マゼラン艦隊は1519年にスペインから西回りで世界一周の旅に出発しました。


1522年にはスペインに戻り、世界で初めて世界一周に成功しましたが、 船の乗組員が毎日欠かさず付けていた航海日誌の日付と、スペインの現地にいた人の日付が一日ずれていることがわかりました。 航海日誌の戻ってきたときの日付が現地の日付より一日前の日付だったのです。



地球を西側に進むということは、地球の自転方向と逆方向です。



このため、西側に進むほど出発地点より日の出、南天、日の入りの時刻が遅くなってきます。そして、地球を一周した時には、丸一日分日の出、南天、日の入りの時刻が遅くなります。



母国スペインで数える日数と航海日誌に丸一日分少なくなってしまいます。マゼランはスペインから西へ西へと航海しましたが、それは地球の自転方向とは逆方向に航海したからです。


スペイン、ボルトガルなどの西欧の国々から見ると西に向かうとは、今で言えば大西洋方面、アメリカ方面が西方です。


私たちは大きな海と言えば、太平洋を直ぐに思い浮かべますが、西欧の国々にとっては大西洋が「海」であり、いつも大西洋に陽が沈む光景を見ている訳です。



その西への航海の結果、本国スペインの日付けとの間に一日差異が生まれます。では反対にスペインからアフリカを迂回し、インドに航海する東廻り航路で世界を一周した場合は、今度は丸一日多くなってしまいます。



それは、地球の自転に関係し、時間としては地球の1回転に丸一日、24時間かかること。方角としては東方向に回転していること。



朝日が昇るのが東から昇るように見えるのは地球の自転が東側に向かって自転しているからですね。



  地球の自転と睡眠

一日を朝昼夕晩、又は朝昼夜と呼ぶことが一般的ですが、一日の始まりである朝は日の出から始まり、日没で夜を迎えることになります。



地球の自転で生じる日の出、日没によって一日が始まり、終わる。日の出の光で目が覚め、日没以降睡眠体勢に入っていきます。


脳には視交叉上核という所に体内時計の中心となるマスタークロックがあるそうです。この脳のマスタークロックに連動しているのが、眼球にある神経節細胞と言われるもので、青空の青い色や人工的なブルーライトを感知するシステムになっているそうです。


そのシステムが地球の自転とフェーズロックされているという柳沢正史教授の説明があります。

31:00辺りから〜







このフェーズロックという意味が、難しくて分かりません。調べると位相同期回路 PLL(phase looked loop) という言葉がヒットします。



脳にあるマスタークロックと地球の自転サイクルが同期するというお話しなんでしょうか。



人間の睡眠は地球の自転と同期しながら営まれるのではないだろうか、という推論は成り立ちそうですね。更に実証のため先端を行かれる学者先生が、ご苦労されていらっしゃるのかと思います。



最近のスマホやPCでも体験しますが、ダウンロードしたデータが同期されないと、他のアプリで使うことができません。


人間も睡眠を長期間しないと死に至ります。人を寝せない拷問もあるということです。睡眠って怖いですね。



要注意!

下の表は睡眠時間と総死亡率の関係を表した図

よく見て頂きたいのですが、表の左半分の山は睡眠時間が短いほど死に至る率が高くなる。右半分は睡眠時間の長い人が死亡率が高くなっている。但し、怠慢で睡眠時間が長いのでなくて、睡眠時無呼吸症候群など、本人がまだ自覚していない病によって睡眠時間が長くなっている場合が考えられるとのこと。


睡眠は結構大切だということです。




一息入れます。




水木しげる先生のテーマ「睡眠至上主義」も素晴らしい生き方でした。




大島靖美 九州大学名誉教授は次のように述べています。


“ 私は遺伝学者で、センチュウの研究をしていました。細胞数が1000個しかない原始的な生物ですが、それでも成長段階に応じて何度か「眠り」といえる行動を取り、それを妨げると次の睡眠が長くなります。” 


センチュウなどの脳を持たない原始的な生物でも「眠り」行動はあると。つまり、地球上のすべての生物は脳があっても無くても、睡眠や睡眠に類する行動をとっているように見えます。


地球の自転などとは全く関係なしに独立して日常生活をしていると普段考えていましたが、なんと地球の自転と同期しながら日々しているようです。






当たり前と言えば当たり前の話しではありますけれど。ということで空想・空論を楽しんでみました。



最後までお付き合いただきありがとうございました。