保育士になることを薦められるように… | イラストレーター河原ちょっとのブログ

イラストレーター河原ちょっとのブログ

イラストレーター河原ちょっとのイラスト紹介や日々の気になったことを綴ります

私は現役後半、保育園の大変な面をよく口にしていました。


それを聞いていた友達は、
子どもが高校生の時に、
「保育士になりたい!」
と言ってきた時に、

「保育士は大変だから、やめた方がいいんじゃない?」
と他の職業も考えるように話したそうです。
(単純に大変と言ったのではなく、実際にどのように働くのか内容を話して、当人にできるのかどうか考えるように話したようですが…)



話を聞くと
「保育士っていう仕事は、やりがいがあって良い仕事なのはわかるんだけど、大変な割に社会的に立場があまり良くないっていうか、この国の職業の位置としては、ないがしろにされていて待遇が悪いように感じるし、大切にされてない、って思ったの。結婚して子育てしながらずっと続けるのも難しそうだと思ったから」
と。

それを聞いて悲しかったです。
自分の話のせいで、保育士になりたい気持ちを軌道修正されたのですから。


同僚に、その話をしたら、
「でも、言う通りだし、良かったんじゃないの?」
と言われました。

これもまた悲しかったですが「まあ確かに、その通りだな」と思いました。

子どもを大切に思っているのであれば、無責任に答えられないし、できれば苦労させたくないのは、親として当たり前のことです。


人の為、世の為にもなる良い仕事で、子どもと心通わせられて、触れ合えて、育ちに感動したりもできる魅力ある仕事に違いないのに、

胸を張って、
「保育士って良いよ。保育士になりなよ。」
と言えないなんて悲しいことです。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


今も現役で働いている同僚と話をすると、
「いい時に辞めたんじゃない?増々、働くのが大変になってきてるよ。」
と聞きます。

精神的にも体力的にも、ギリギリのところで続けているのが、わかります。



保育士の配置基準について以前にも書きましたが
ギリギリの人数で運営しているので、新人保育士を育てにくいことも問題になっています。


保育士が育つには、たくさんの経験が必要で、それなりに時間がかかります。

やっと保育士になったのに育てる環境がなく、すぐ挫折してしまうような環境であったら、もったいないです。



保育園はチームワークが大切です。チームワークが育つにも、それなりに時間が必要です。

保育園は人間の集まりです。
人が人を育てる所ですから、それに見合った人員が必要です。
子どもを育て、親を育て、保育士も育つ所です。

モノを扱うような考え方で、簡単に配置基準を下げないでほしいです。




新人が新人らしく、肩肘張らずに働ける環境であるように…

1〜2年目は、見て覚える余裕のある配置にして欲しいですし、
新人を育てる事が出来るベテラン保育士も存在できるように働き続けられる環境
であって欲しいです。





保育士の厳しい現状は、世の中に知れ渡っています。

親や周囲が、
「保育士はやめときな。」とアドバイスする人が多くても不思議ではありません。


ごまかしの政策で保育士不足を解消しようとしても、なり手は増えません。



「いい仕事選んだね。がんばってね。」
と応援できるような大変でない保育園になる事を願います。




★保育士になろうと頑張っている学生さん、ごめんなさいね、こんなこと書いて。
でも、きっと、そんな現状を知り覚悟の上で保育士になろうとしているのだろうと思います。
注目を浴びている今だからこそ、保育士の処遇が良くなるチャンス。
応援しています*\(^o^)/*