先日は腹部大動脈瘤へのステントグラフト内装術でした。
腹部大動脈は自覚症状がなく、5cmを超えると年間の破裂率が10%程度になる怖い病気です。
破裂した場合は出血により多くの患者様は亡くなります。幸運な事に病院へ搬送されても手術死亡率は20%を超えます。
破裂を予防するための治療は2種類あり、お腹を切って行う人工血管置換術。
もう一つは血管の中に折りたたんだ人工血管を持っていき広げるステントグラフト手術です。
ステントグラフト手術はハイブリッド手術室で行われます。
造影検査でも瘤は造影されず、今回の患者様は80歳を超えておられましたが無事手術は終了いたしました。
※当院では弁膜症,狭心症などの心臓手術の多くをMICS手術(肋骨の間から小さな傷で行う心臓手術)で行っています。またカテーテル治療(大動脈弁狭窄症に対するTAVI、僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip)も行っており高齢・ハイリスクの患者様にも対応します。MICS-バイパス手術で多枝バイパス(2本以上つなぐ事)を行っているのは埼玉県で当院のみです。これらを組み合わせる事により、弁膜症+虚血性心疾患の治療を心臓を止めずに小さな傷で行う事も可能です。
※当院はハートセンターという心臓病に特化した病院です。ベッド数は100床程度とコンパクトですが、すぐに検査から治療まで行えます(今日入院明日手術も可能です)。心臓病と言われた方、ご不安な方はいつでもご来院・ご連絡またはコメント下さい。様々な方法を用いて、患者様それぞれに合った医療をお届けしております。尚、患者様の了承を得て画像を載せさせて頂いております。