リンク先は東京新聞ですが、共同通信の発信です(2024年3月18日 18時26分 (共同通信))

 

ブリッカー建築分野では最高の賞です。山本理顕氏が大阪万博の運営に対して提言しました。

4段落から構成されていて、後半の3段落を引用します。

山本さんは、会場デザインプロデューサーの藤本氏が担当した木造の巨大環状屋根「リング」の説明が不足していると強調。約350億円の整備費に批判が噴出した一方で「大量の木材をどこから調達しているのか。環境問題の面で調達先に迷惑がかかっていないか」といった情報がないと訴える。

 藤本氏が会場デザインに関し、公の場で説明する機会は限られてきた。山本さんは「既に大混乱だ。記者会見するべきだ」と注文を付けた。

 山本さんは厳しく発言する背景に、説明不足のままでは「参加する建築家が悪者に見えてしまう」との懸念があると明かす。

建設費が1.9倍の2,350億円になる前に「万博協会」は費用縮減の方針を出すべきだったと考えています。大屋根(リング)の設計者であり、会場のデザインプロデューサーである藤本壮介氏は、施主である「万博協会」からは建設費の上限について「縛り」を受けなかったのでしょうか?

 

私はリングは素晴らしいと評価する一方で、350億円かける意義に疑問があります。1889年に開催されたパリ万博ではエッフェル塔がシンボルでした。フランス革命100周年の節目であり、100年以上、経過してもパリのシンボルの1つです。

 

一方、リング他の建設物は終了後に撤去されることになっています。造形美としては評価しても両手を挙げて賛成はできません。最初からとレガシーして残すなら、集成材に塗装をするのでしょうか?柱と梁の結合部には金具が使用されています。塩分を含む潮風に晒されても耐久性は維持されるのでしょうか?木造建築物の法定耐用年数は22年ですが、「仮設建築物」として受けた許可の内容が分かりません。何か、事業全体が「Blackbox」です。

 

山本氏は高名な建築家です。プロとしての提言なので、何らかの形で答えることが必要に思います。