百貨店、SCの株価と業績 ②:百貨店の10年間の株価(10…
の続きです。前回は売上高の1〜3位の百貨店の10年間の株価について書きました。副題は「光と陰」、今回は「光」です。「陰」については百貨店業界全般、特にそごう・西武です。西武池袋本店は店舗別の売上高で3位(1位は三越伊勢丹新宿店、2位は阪急百貨店梅田店)。
私はリアル店舗での集客能力は高いと考えています。三大都市圏の東京、名古屋、大阪だけでなく、政令市、中核市ではSC、百貨店は賑わいがあります。
業界トップ3の三越伊勢丹とH20リテイリングとJフロントの2022年度の売上高、営業利益は
売上高
- 三越伊勢丹:4,874億円
- Jフロント:3,596億円
- H2Oリテイリング:6,280億円
営業利益
- 三越伊勢丹:296億円
- Jフロント:190億円
- H2O:113億円
(5PM+以下コメント追記
業界3位のJフロントと4位の高島屋の2023年度(中間)の売上高、営業利益は
売上高
- Jフロント:1,916億円
- 高島屋:2,212億円
- 7&i:5兆5,470億円
営業利益
- Jフロント:202億円
- 高島屋:208億円
- 7&i:2,411億円
でした。そごう・西武は経営陣の戦略が問題だったのでしょう。西武池袋店は第2位の売上高だったようです。今年は私鉄経営のモデルを創った小林一三翁の生誕150年です。西のH20リテイリング、東の東急百貨店。西武百貨店がなぜ、失敗したのか?故・堤清二氏(1927-2013)は文化人としては高い評価を受けています。何が違ったのでしょう。私は2000年代初めにつくば市に住んでいました。西武つくば店は2017年2月に閉店しました。7&iの鈴木敏文元会長(1932-)はご存命です。井阪隆一会長(1957-)の前の経営者の責任が大きいのでしょう。)
(8PM、以下コメント追記:7&iがそごう・西武を買収したのは2006年6月でした。鈴木敏文氏(会長:2005-2016、以降は名誉顧問)の足跡を調べています。)
(10:30PM、以下コメント追記:7&iの中間期決算を上記に入れました。売上高、営業利益とも桁違いです。企業価値は金額だけでは判断できません。)
人が集まれば賑わいがあり、人同士のインタラクティブな関係が生まれます。日本は狭い国土の利点を有効活用してリアル店舗を活かす工夫が必要でしょう。
トップ4社の10年間の株価の推移です。
以下は前ブログからの抜粋です。上記は数字をピックアップしました。
「会社四季報」業界地図2024(東洋経済新報社)から百貨店とショッピングセンターのページです。業界地図は「スグレ物」です。ショッピングセンター業界ではイオンモール、JR東日本が運営するルミネ、三井不動産が運営するららぽーとの順のようです。
大阪在住なので、百貨店ではJフロントとH2Oリテイリング、ショッピングセンターではイオンモールとららぽーとは関心があります。