大阪府民なので、時々、吉村洋文府知事の記者会見をYouTube で見ています。2025大阪万博について、建設工事を「トンカチ」と表現していることに私は違和感があります。

 

さて、特に外国政府のパビリオン建設が遅れています。日本建設業連合会の事務総長が昨年の9月に「万博協会」に「建設の遅れ」の懸念を伝えていたのに、「情報共有」されていなかったことに疑問を持っています。

 

下のリンク先は朝日新聞(タイムスタンプは9/28 20:55)です。府議会での代表質問についての質疑応答です。大阪本社版の待機欄に掲載されていました。

 

建設業界に対する知識が全般的に疎いのではないかと考えています(要確認)。複雑な構造の「タイプA」のパビリオンが1年の工期で竣工すると考えていたのでしょうか?吉村知事は「万博協会」の副会長です。横山英幸市長は府庁出身で土木事務所、都市整備部入場料在職、副事務総長の1人は2025大阪万博担当の前の副知事でした。大学院土木工学科修了で、建設局長でした。吉村知事に専門知識がなくても、横山市長や副事務総長と意思疎通できていれば、「建設の遅れ」は分かっていたでしょう。また、建設業界の関係者と面会する機会がなかったのでしょうか?

 

下のパワポはスケジュールと会場レイアウトです。海外パビリオンは建設許可申請を提出したのは2カ国ですが、4/13の起工式、「大阪ヘルスケアパビリオン」(4月に着工)、「日本館」の「直会(なおらい)」に参列して建設業者にも多数、面会したと思います。工期のことも聞いていたのでは?

(あと書き)

岡田直樹国際博覧会担当大臣(任期:2022.8-2023.9)も4/13の起工式に参列していました。夢洲の状況を知ってはいたでしょう。問題は夢洲が埋立地の軟弱地盤で、道路アクセスが「夢舞大橋」と「夢咲トンネル」の2カ所、コンテナターミナルでトレーラーが行き来していること、電気、上下水道が未整備であることを知事、副知事、副知事の3人は「万博協会」の幹部の中で誰よりも知っていたであろうことです。

 

海外パビリオンの設計は外国政府、ゼネコンが見積もり、工程管理、サブコンが施工管理、さらに孫請けがあり、工程は多岐に亘ります。躯体工事から、上下水道の配管、電気配線、内装/外装、照明器具、空調設備、水回りの設備等の工事があって竣工、完了検査でしょうか?個人住居でも建築士に設計を依頼する注文建築だと1年は必要です。プロセスが理解できていないと工期がどれくらいなのか見当ができません。

 

トンカチ」はトントン、カチカチに由来しますが、「ウスラトンカチ」は差別用語です。私は「トンカチ」という言葉を記者会見で多用することは違和感があります。新聞記者を「ブンヤ」と呼んでいるのでしょうか。

 

(5PM、追記)

私は大阪市の心斎橋近くの「ミナミ」で育ちましたが、建設を「トンカチ」という方言はありません。知事が多用するのは誰かの言葉を真似ているのでしょうか?「建売」の住宅建設でも工務店が使うのは「釘打ち機」です。