昨日、卒業した京都大学大学院理学研究科理学部から郵送された本です。

 

 

タイトルは「京大サイエンスの創り方」=京都大学大学院理学研究科MACS教育プログラム実行委員会・編

 

5月11日の毎日新聞朝刊に掲載された書評を引用します。

 2016年に京都大学大学院理学研究科で始まった「事前にゴールを定めず、成果も求めない」という型破りな教育プログラム、通称「MACS」。本書は5年以上にわたる「MACS」の八つの研究プログラムを紹介している。「VRで見る・3Dで触る先端科学」「生き物の形を数理で探る」など、教員も学生も、純粋な好奇心と探求心が研究の情熱となっているのがわかる。「学び」の原点を垣間見た気がした。(京都大学学術出版会・1980円)

 

京都大学理学部理学科1科です。別名、「就職無理学部」なので、私が学生だったころはオーバードクター(OD)が百人いた学科もありました。

 

私は物理学科専攻で大学院入試の競争倍率は第一教室が5倍、第二教室が10倍でした。数学科は合格者を4、5人に絞っていたので10〜20倍でした。

 

好奇心」、「探求心」は持って生まれた才能なのか、幼少期の中で育つのかは分かりません。「答えがあるのかどうかも分からない問題」を考え続けられる能力は「受験秀才」とは別の能力です。

 

京都大学大学院理学研究科理学部からの「謹呈」なので、礼状を書こうと思います。

 

(6PM+、追記)

理学部の大学院教授が「役に立つかどうか分からない」ことを大学院生と議論するのは面白い取り組みです。

 

京都大学は、ホームランバッターが出ます。普通に考えると「受験秀才」の集まる東大理三は、もう少しノーベル賞受賞者が出ているのでしょう。大隅良典先生は理ニ→教養学部卒です。中国や韓国は日本以上に受験戦争があります。その割にはノーベル賞自然科学部門では中国が1、韓国ゼロです。中高一貫校では「受験秀才」しか生まれないのでしょうか。

 

三菱UFJ銀行のトップの亀澤宏規氏は西日本(宮崎県)の公立高校から東大理一→大学院理学研究科数学科修了です。デリバティブ始め金融工学の専門家で米国勤務もあります

 

米国のアルファベットのザッカバーグはHarvardから創業です。受験勉強は多様な才能を阻害します。朝のニュースで京都の堀川高校(公立高校)の紹介がありました。