東京都の感染確認者数が9日:224人、10日:243人で2日連続で過去最多を更新しました。4月17日の206名が最大でした。

 

東京都、北海道、福岡県の感染状況⑤(7月7日) の更新です。東京都は感染者数、死亡者数とも突出していて、2番目以下の大阪府神奈川県の倍以上です。日本の新型コロナウイルス対策の成否は東京都の対策次第です。

 

下の表は、特定警戒地域に指定されていた13都道府県の①感染者数、②最新の感染確認数、③人口10万人当たりの感染者数、④死亡者数、⑤人口10万人当たりの死亡者をまとめたものです。北海道石川県の致死率が高いのが気になりました。また、人口10万人当たりの死亡者数では東京都北海道石川県が多いです。

 

「ゼロリスク」はないので、新規の感染者数が出るのは已むをえませんが、悩ましいのは10万人当たりの感染者数が何人以上であれば「危険」、何人以下なら「安全」と明確に線引きすることができないことです。相対的には、東京都の人口10万人当たりの感染者数は約50人なので、日本で一番、リスクの高い都市と言うことができます。

 

グラフにすると東京都の「異常」ぶりが分かります。人口最多ですが、大阪府、神奈川県の人口の倍ではありません。

 

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下の表は7月9日時点の居住地ごとの感染者数です。赤色の破線で囲った数字が人口10万人当たりの感染者数です。区名の右欄に山手線、中央線、京浜東北線の駅を入れています。また、山手線内をメトロが網の目に走っています。新宿区では人口10万人当たりで>250人、港区では人口10万人当たりで >150人です。

 

 

 

 

感染者数の多い、新宿区港区渋谷区台東区中野区をピックアップすると、やはり新宿区の直近1週間の感染確認者数は突出しています。ドイツであれば、特定地区で人口10万人当たりの新規の感染者数が50人@週を超えると、移動制限の対象となります。安倍首相は、『日本では感染者数、死亡者数がG7構成国を始め、欧米に比べて少ないのは日本モデルの成功』と宣わっていましたが、私から見ると、『日本モデルの特徴は「曖昧さ」』と思います。

 

東京都は、感染者の出た「夜の街」の店名を公表していません。感染者の職業、勤務地、感染経路もブラックボックスです。秋葉原(千代田区)にあるメイド喫茶は店名を公表しました。休業の自粛要請に応じないパチンコ・パチスロは都が店名を公表しました。394人の従業員で7日までで12人の感染確認者です。なぜ、ホストクラブ名が公表できないのでしょうか?

 

 

ドイツであれば、新宿区は外出制限する段階です。ドイツのギュータースロー郡は人口37万人で、6月23日から学校、保育施設は閉鎖、域外への移動は自粛が求められています。

 

東洋経済新報社の特設サイトによれば、PCR検査人数、陽性者数は

  • 東京都:107,242人、7,272人
  • 大阪府:44,724人、1,954人
  • 神奈川県:13,894人、1,653人

となっていて、東京都神奈川県は潜在的な感染者が多いと見ています。新宿区で接待を伴う飲食店での従業員の検査を積極的に行った結果、感染確認者数が増えたというのであれば、これまでの数字は何だったんだろうと思います。また、何人の従業員を検査して、何人が感染確認者なのかが分からないと、今後の検査方針が出せません。関西在住ですが、首都圏には近寄らないのが一番だと考えています。

 

(5:30PM、追記)

5時半現在で、新たに東京都で206人、神奈川県で34人の感染確認がありました。