「防災4.0」は2015年(平成27年)12月に当時の防災担当大臣だった河野太郎が立ち上げた『防災4.0』未来構想プロジェクトに因るものらしい。「適切かつ万全」は台風15号被害に対する初動対応で、政府が繰り返し述べています。
私はどちらも「言葉遊び」にしか思えません。下の表は主な災害を独断と偏見でまとめたものです。数字はウィキペディアから採りました。わざと一カ所(伊勢湾大風)、間違っています。
阪神・淡路大震災は「ボランティア元年」と呼ばれました。東日本大震災ではSNSが活用されました。通行可能な道路情報はGPS昨日の有るカーナビによって随時、更新されました。
それに対して、台風15号では、被災が大きかった地域の携帯電話の多くが繋がりませんでした。東京電力の電源車、千葉県の非常用電源は半分以上は使われませんでした。
上の表では発災当時の首相、官房長官、事務方の官房副長官を下欄に書きました。村山富市・元首相、菅直人・元首相は評価が低いのかもしれませんが、官房長官、官房副長官を私は評価しています。官房長官は言葉で誤魔化すのではなく、御製組織に関する「知識」、官房副長官は事務方トップとして全省庁を束ねられるかが肝(キモ)です。凡庸な経歴ではとても務まりませんヽ(`Д´)ノプンプン。官房副長官とIT担当大臣はともに、78歳です。IT の世界では「化石」(失礼な表現ですm(__)m)です。
(あと書き)
私はアラカン世代ですが、大学の教養課程で計算機実習がありました。Windows 95 が発売されるまでに、アップル社の Mac SE30を大枚はたいて買いました。1992年にはパソコン通信をしていました。IT の知識は直接は業務には関係のないものでしたので、パソコンを触れない人は私の同年代、同年代以上には沢山いました。その人たちは現在、70歳前後です。一方、若い人の中にはスマホが使えてもパソコンを触ったことがない人もいるようです。
倒木処理をどうするか?(10月3日) に、『…政府は、”防災4.0”というキャッチフレーズを作りましたが、私は、現在の地方自治体の防災は精々、”防災1.0”だと考えています。政府、地方自治体とも、名ばかりの「危機管理」組織を作っていますが、「防災」を専門とする工学研究者、社会科学者がいなければ、百害あって一利なしです。全体を見渡せる「鳥の目」、実際に災害復旧する「虫の目」がなければ「役立たず」です。例えば、電柱については、高所作業車、電柱撤去のためのチェーンソー、重機と、電気工事士の有資格者、山林に入る習熟した林業経験者が不可欠です。失礼ながら東京電力の本社では電柱に登れる人は殆どいないでしょう。…』と書きました。