大学教育について”のタイトルで書き始めたのは2017年11月からです。 大学教育について(1)(11月3日) 前回は30回目だったので、「ネタ本」をまとめました。

 

私は1970年代初めに某K都大学に入学しました。高校2年までは新聞部だったので、少し身を入れて勉強し始めたのは3年生になってからでした。学園紛争があった頃で、もっと過激な社会科研究部(社研)とは部室が隣り合わせでした。新聞部は3年生の初めに「廃部」となりました。サルトル、jean-Paul Charles Aymard Sartre の「実存主義」が読まれた年代でした。

(※ 欧米で学園紛争がありました。米国では、「ベトナム戦争」の深入りが原因だったようです。日本の大学紛争は、東京大学での「無給医局員」(ただ働き)と日本大学など私立大学での「マスプロ教育」でした。1969年は、某T大学の入試がなかったので、最優秀の学生が集まりました。後にフィールズ賞(数学分野のノーベル賞)を受賞した数学者も入学しました。)

 

理学部出身で、某K都大学だけでは「田舎者」になると思い、就職してから20代後半に関東の大学に1年間、内地留学しました。

 

さて、国公私立大学の数が約800あり、学部の数も多いです。今回は、国公私立大学の学部について書きます。旺文社分類の80の学問分類では、最も多くカウントされた分野は、①経営・経営情報学・商学・会計学、②社会学・観光学・メディア、③語学、④医療・保険学、…・で上位は文系です。

 

一方、国公立大学で最も学科数が多い学問分野は、①情報工学、②機械工学、③電気・電子工学、④応用化学、⑤数学・情報科学で理系が多いです。

 

自然科学分野では21世紀に入って、ノーベル賞(生理学・医学賞、物理学賞、化学賞)の受賞者を輩出しています。一方で、「大学(含む獣医学部)」のテーマで、どこかに書きましたが、経済学分野ではトップ200の中に、日本人研究者は1名いるかいないかです。古くは、私でも知っている宇沢弘文、小宮隆太郎(敬称略)がいました。芸術や文学では世界的評価を受ける人が多いですが、政治、経済分野はガラパゴス化しているようです。

(※ 理由は明快です。日本の政治、経済の研究をしても、世界標準にならないからです!)

(以下の括弧内、7日、追記: THE, Times Higher Education の大学ランキングでは東京大学が26位、京都大学が71位です。151-175位に大阪大学がランクされていて、後は200位以下なのでしょう(ざっと見ただけです)。別のソースですが、Physics では東京大学は7位、Chemistry では京都大学は9位にランクされていました。トップは無理でも、せめて10位以内が相場でしょう。はやり、悪口になりますが、『文系の勉強、理系の昼寝』なのでしょうか?文系でも文学部は除外します)

 

創造性が重要視される「衣食住」の世界での日本人の評価は高いようです(要確認)。私は、分野によっては、”文系の勉強、理系の昼寝”だと考えています。先の通常国会での「統計不正」では、某省の(抜擢されたであろう)女性官房長が、全く「数が苦」でした。

 

(4PM、追記)

少し過激な言葉遣いをしましたm(__)m。文系の学生全体を批判しているのではありません。文系と理系の比率は7:3とされています。理系は私の卒業した大学は8割が大学院に進学します。有力私立大学でも進学率は高いです。研究室に所属して実験の傍ら、学会発表、論文作成で鍛えられます。普通は英語で論文を書きます。文系では大学院進学は僅かで、殆どが就職します。世界が大きく変化する中で、4年間の学生生活は短いです。そのようなことから不躾な表現となりました。

 

医療系の看護師であったり、福祉系の社会福祉士、保育士も実地の能力が問われます。文学部であれば、芥川賞はじめ文芸関係の受賞者に大学卒が多いです。

 

文系の比率が多いということは、文系学部卒業者の就職倍率が高いことになります。スマホしか触ったことがなければ、パソコンの文字入力はできません。

 

(7:30PM、追記)

ググっていると、”文理別の就職内定率年次推移”というズバリのページがありました。1年を除いて、就職内定率は理系文系でした。

http://statresearch.jp/recruit/naitei_timeseries_03.html

厳しい見方をしますが、「就職氷河期」で非正規雇用となった新卒者の何割かは「自己責任」です。社会に適応できるように教育をしなかった大学側にも責任はありますが、自分の能力なら何処に就職できるのかは大人なので分かっていそうなものです。社会や大学のせいにはできません。

 

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大学教育について(30)(9月4日)