こんにちは。

肢体不自由と盲目の1級障害を持つ!

ハンディキャップエッセイスト 河和 旦(かわ ただし)です。


今日は「パソコン操作中のトラブル」について、お話したいと思います。


先日3月14日、東京都立晴海総合高校1年生を対象にした、福祉体験講座(点字体験)の講師として、講演させていただきました。


私の最近の講演スタイルは、対面形式の講座の場合、できる限り私のノートパソコンを持ち込んで、パワーポイントを操作して講演させていただいています。


視覚障害者向けの画面読み上げソフトがインストールされていれば目が見えなくてもパソコンが使えるということもお伝えできるためです。


ところが、講演の当日にトラブルが起きてしまいました。


学校のプロジェクターとパソコンをHDMIケーブルで接続すると、パソコンの音声が出なくなるという症状が発生しました。


パソコンを再起動しても、パソコンのシステム音も含めたすべての音がでない状態となってしまいました。こうなると画面読み上げソフトのガイド音声もないまま操作することになります。


こういうことを想定し、予備のUSBスピーカーを持って行けばよかったのですが、この日は「荷物が多くなるのも大変」と考え、持って行きませんでした。


音が出ないはっきりとした原因を突き止める時間もなかったので、

とりあえず周囲にいたサポーターにスライドの見出しを読んでもらって、

プレゼンを進めていきました。


今回は講演までにリハーサルをしていたことや、点字ディスプレイに発表者ノートを表示できていたので、慌てることもなくプレゼンを行うことができました。


パソコンを使う以上、何らかのトラブルは発生します。


特に、画面読み上げソフトの利用者は何らかのトラブルでパソコンの音がでなくなり、音声ガイドを頼りに操作ができなくなることを想定しておく必要があります。


そのようなことに対処するためには、晴眼者のサポーターとよい人間関係を作っておき、トラブった際の援助依頼に応じてもらいやすい関係を気づいておくことが大事だと、あらためて認識しました。


もちろん、私たちがUSBスピーカーなどの予備のデバイスを準備しておくことも必要です。


ですが、オーディオの出力先を手動で切り替える作業は晴眼者に依頼することになります。


そういったことも踏まえると、晴眼者に援助を依頼したときに、気持ちよく応じてもらえるような人間関係を作ることは、とても大切だと感じました。