いじめに近いことを、男子にされていた隣のクラスの女の子。養蜂家の家の子。

その子と一度だけ一緒に学校から帰ったことがある。二人だけでなにか話しながら帰った。お互いに笑い合っていた。

ただ、その前も後も二人で話した記憶が無い。どうやって二人だけで帰ることになったのかも覚えていない。もしかすると夢を見ただけかもしれない。おそらく夢を見たのだろう。

ただ、好意を抱いていたことだけは確かだ。

けれど、いつから好きになったのかも分からない。

もしかすると、二人だけで帰る夢を見たから好きになったのかもしれない。逆に好きだったから夢を見たのかもしれないし、夢も見ていないのに、記憶が勝手に書き換えられたのかもしれない。

今言えることは、あれが僕の初恋だったということだけだ。

 

 

見慣れない道を飛んでる夢を見て初恋の日の記憶は確か