生まれ変わりを信じてはいなかった。

今も信じるところまではいっていない。

けれど、僕という、この意識を持ったものが、過去に存在したかも知れない、ということを考える。

そのときの僕は、今の僕とは置かれた環境も時代も違っている。けれど、当時の僕の意識は確かに僕の意識で、けれども、そのときのことを忘れているだけだ。ということもあるかも知れない。



僕という一回きりの経験をいにしえの僕はしたかも知れず