この本は読むのが実は二度目で、海外旅行を計画していて、ちょっと外に踏み出すような高揚感が欲しいなと思い、旅本といえばという感じで手に取った。


個人的には前回読んだ時はちょっと旅にしては固いなって思った。やはり、ロバート・ハリスさんぐらいの破天荒でアウトローな旅本の方が刺激があって好きだなと思っていた。しかし、今回読んでみると前回読んだより、また違った味わい深さを感じる事ができた。言葉に形容するのは難しいけれど、しっかりと言葉が心に届き、残る。



好きだったフレーズは、これもアルベートカミュの引用ではあるらしいが




貧困は僕にとって必ずしも忌むべきものではなかった。なぜなら、太陽と海とは決して金では買えなかったから。



また、まだまだこういった部分が好きなのは相変わらずではあるが、



私が望んだのは賢明な旅ではなかったはずだ。むしろ、中途半端な賢明さから脱して、徹底した酔狂の側に身を委ねようとしたはずなのだ。



など強く印象に残った。





旅のあり方も年齢と共に変化してくると思う。またその人の感受性の変化によって判断も変化し、行動も変わってくる。また、日常もちょっと視点を変えるとさまざまな旅として捉える事ができるとも思う。



今はちょっと腰が重たくなっちゃってるけど、またフットワーク軽くして、形はあれどライフステージに合った旅に行きたいなと思えた本。