大地の再生講座結いの杜づくり@姫路  かつらぎ自然のまなび舎 その②

人がその土地を利用するためにつくったアスファルトの道やコンクリートの建造物。

それによって空気と水の通り道を塞がれてしまった大地の呼吸を取り戻していく

杜の園芸・造園技師 矢野智徳さんと「大地の再生 各支部のスタッフ」を迎えての

今年二回目の再生講座。

 

 

この日は全国で行われてきた『2016 大地の再生講座』の最終日でもありました。

師走にも関わらず、今回も全国からたくさんの方が駆けつけて下さいました!

山の神さんも喜んでくれて、春のような陽ざしが差し込む中、作業開始。

 

 

矢野さんがまず手を入れたのは敷地の中を流れている川筋の下流。

ユンボが一掻きするごとに龍の道が蛇行して現れてくる。

行き場がなく滞っていた水がみるみる側面から染み出していますね。

 

 

まつり、開始!!

総勢50人の結い作業。

初めての人も、スタッフの動きについて行きながら。

 

矢野さんの出したお題は・・・・

自然との対話。

自分との対話。

 

 

 

人が開発によって分断してしまった水と空気の道をつなげていく。

地下と地上の風(空気)通しを促すことで、木々や草の根、さらには

そこに棲む生き物たちの様子に変化が生じてくる。

実はそのことが、ひいては山、大地の保全にもつながっていく。

大地の再生は「人中心」ではなく、すべての生き物が活き活きと

各々の生を、その役割を営めるようにしていくこと。

そのための手助けをすること。

 

 

地上の風通し。

すべて地際からきれいに刈ればいいというわけではない。

これも、「生き物目線」で、バランスが要!

参加者は矢野さんやスタッフの仕事を見ながら

自分なりの感覚を確かめつつ学んでいく。

動きながら学ぶ。

昔ながらの「結い」の智慧がそれ。

労働であり、まつりであり、智慧や技術の伝承の場。

 

 

 

まなび舎敷地内に水脈が通っていく。

有機資材と炭を投入。

無駄なものはありません。作業で出てくる剪定枝も

役割を演じながら土に帰っていく。

 

炭はもちろん、自前の竹炭!!

今回の結いで使われた炭はすべて自給分でいけました。

まなび舎、一つ目標クリア!!

 

 

水脈、パイプの埋め戻し。

やりすぎてもダメ。

やらなさすぎてもダメ。

お手本は自然。

杜の園芸スタッフ直々に指導を受けるまなび舎スタッフてんさん。

 

 

 

みるみる景色が変わっていく!

 

普段の手入れだと、こうはいかないんだけどね。

結いの成せる技!ひたすら感動!

 

 

 

たつの「ゆるん堂」、まーしーのハートのこもったお昼ご飯の後は、

池周りの刈り払いと敷地を通る道路際の水脈整備。

二手に分かれての作業。

矢野さんの仕事を継承すべく、2016年全国の再生講座を学び

駆け抜けてきた「大地の再生 各支部のスタッフ」たち。

彼らの存在なくしてこの規模でこのスピードは在り得なかった。

結いがさらにひろがっていく。

 

 

 

 

作業はほぼ夕暮れまで。

その後はまなび舎ホールでシェアリング。

結いを終えた参加者の方々ひとりひとりの感想は、その日一日一緒

に動いた皆にひしひしと伝わっていくようでした。

今回は所要で先に出た矢野さんに代わって関西支部栗熊隊長による

まとめが行われました。

 

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眠りに着いた大地。

彼女が深い呼吸をする冬のこの時期に行われた水脈整備。

その結果が出てくるのは春。

 

矢野さんが引けた後、各所でリーダーを引き受けてくれた杜スタッフ、そして各支部スタッフ。

暗くなるまで熱い仕事を率いてくれてありがとう。

このかつらぎの大地でともに汗を流せたこと、最高にうれしいです!

これから先もともによろしくです!

 

そして、九州から関東まで全国より駆けつけて下さった参加者の方々。

「大地」をまんなかに!ハートで繋がっているからだろうか。

はじめてご一緒した気がしませんでした。

皆さんと気持ちのいい「結い」を結べたこと、学びをともにできたことに感謝!

 

さらに、今回の講座を開催するに於いて告知シェアなど見えないところで

チカラを貸して下さった皆さん、おかげ様で無事終えることができました。

ありがとうございました!

 

大地のお世話は日頃から。

次の講座開催まで、地元の仲間たちと敷地の整備を学びながら続けていきます。

 

                                                                    まなび舎スタッフ  まる

 

つぎのまつり、たのしみだな。