玄海原発2号機の余剰抽出配管の破損にかかり川内原発の安全性についての申入れ
薩摩川内市長
森 卓朗 殿
二〇〇七年二月二十六日
日本共産党薩摩西部地区委員会
委員長 横路 千里
日本共産党薩摩川内市委員会
代表 井上 勝博
佐賀県玄海町の九州電力玄海原発二号機(加圧水型軽水炉、59万9千キロワット)の一次冷却水の水位などを調節する余剰抽出系統の配管に「高サイクル疲労」と呼ばれる金属疲労が原因のひびが見つかった問題で、九電は十六日、配管の疲労度を評価した際に適正なデータを使わず、検査対象からはずしていた事を明らかにした。そのために、ひびが発生してから約十五年間も放置されてきたことがわかった。
九電の効率優先、安全軽視の姿勢によって、配管損傷を十五年という長年にわたって放置したものであり、虚偽の検査報告をしていたのだと疑われてもしかたのないことです。
しかも「ひび」を検査して、計算必要厚さ4.5ミリメートルの配管が、わずか1.5ミリメートルにまでになっていたもので、亀裂が入ったというに留まらず、熱成層によって「えぐりとられた」という状態です。「ひびわれ」という認識自体に問題があるといわなければなりません。
九電は、対策として、これまでL字管部分が約300ミリメートルのところにあったものを220ミリメートルに修正し、熱成層が余剰抽出配管のストレート部分にくるように配管ルートを変更するとしています。
しかし、キャビティフロー(高温水の渦状の流れ)がまったく起こらないというものではなく、キャビティフローの位置を変えることで影響を小さくするということにすぎません。今回、取り替えられる配管は従来とまったくサイズなどが同じものとされています。配管自身の強度を強めることや、配管の肉厚を厚くすることなど、抜本的な対策が必要なのではないでしょうか。
市長におかれましては左記の点について、九電側と国に厳重に申し入れることを要請するものです。
記
一、原子力安全・保安院が指摘していたにもかかわらず、徹底検査が行われなかったのはなぜか。九電の効率優先、安全軽視の企業体質の改善を求めること。
二、いわゆる「ひび割れ」をおこした玄海原発のL字管と同じ配管が川内原発に使用されているかどうかなど、現状をあきらかにすること。
三、今回の事故隠しで九電の安全宣伝に根拠がないことがあきらかになった。原発の「高経年化」対策をやめて、「設計寿命」三〇年で廃炉を求めること。
四、「目に見えるコストダウンをめざす」新型超大型炉(APWR)川内原発三号機の増設計画を見直すこと。
五、原子力の安全規制を担うべき組織であるべき「原子力安全・保安院」は、原子力を推進する経済産業省資源エネルギー庁から完全に独立させること。
以上