村上世彰氏が逮捕されて、はや2週間が経とうとしています。
その間、日本のマスコミはこぞって「もの言う株主」のさきがけだった、と報じましたが、果たして本当だろうかと考えていたところ、13日付のフジサンケイビジネスアイ
の1面に同じように考えている東山暁氏のコラムが載っていました。
氏によると、「もの言う株主」とは、アメリカでコーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化が叫ばれたとき、登場してきたのだそうです。
年金運用機関や投資信託会社といった大株主が声を出すことで、経営陣に企業の持ち主は株主ということを知らしめることになるという。
ここで、重要なことは、株主である年金運用機関や投資信託会社は、「不特定多数の」一般市民からお金を集めているので、社会的な責任を常に自覚せざるを得ないということです。
では、村上ファンドはというと、「特定少数」から資金を集め、ハイリスクハイリターン投資をするのに加え、出資者たちの名前は非公開なので、社会的な批判を受ける心配もない。
そうすると、どうしても、自分たちの利益のために発言しがちになります。
いわゆる「金儲けが目当ての株主」になってもふしぎではないと東山氏は書いています。
確かに、株の持合が急速に解消された時期に、村上氏が登場したことによって、株主に配当という形で利益を還元する企業が増えたのも事実です。
でも、それは彼が他の株主のためにやったことだとも思えません。
もし、社会のためにという気持ちがあったのなら、今回のような事件にはならなかったでしょう。
Y氏も、村上氏には注目していただけに、こういう形で、市場から姿を消すのは残念です。
彼も、当初は違った志を持っていたのでしょうが、やはり利益を追求せざるを得ないというプレッシャーの中で、「一番大切なもの」を見失ってしまったのかもしれません。
これを教訓に、地に足を付けた経営をしていきたいと、気を引き締めました。