関取 花 「むすめ」
「最近 こんな歌 好きで聞いてるよ」
と娘から
8月の終わり頃
「娘が好きという『むすめ』という歌なら
聴かん訳にいかんなー」
と気楽に聴いたら
泣けて 泣けて
ダメでした
「 むすめ 」 関取 花
モテたい 痩せたい 恋をしてみたい
少しちやほやされてみたい
新しい場所を思うと
自然と胸が躍るのよ
春が来たら家を出るわ と
軽い気持ちで告げた夜
少し寂しそうに笑って
父と母は言ったのよ
学べ学べ 学べよ学べ
お前の好きなことを見つけなされ
広い世界に触れてみなされ
夢を見つけなされ
適当に言葉を聞き流し
布団に入ってみたものの
どうにもこうにも眠れぬよう
言葉が回るよ
小さな私が家を出る
それがどれほどの事なのか
軽い気持ちではいけないと
やっと気づいたのよ
学べ学べ 学べよ学べ
贅沢言う前に学びやがれ
いつか素敵な大人になって
帰って来るために
泣いて怒ってそして笑って
過ごしたこの家の日々のこと
そっと心の奥に隠して
私は学ぶのよ
夢を見つけるのよ
いつだったか
娘と話したことと
よく似た歌詞
親から「むすめ」への歌なのか
「むすめ」の想いを歌っているのか
ごちゃまぜになって
不思議と
いや
ちゃんと
涙が流れた・・・
私が
「あのとき」
娘に言いたかったことが
なんだかうまく言えなかったことが
そのままストレートに
歌詞に表現されていて
そして
願うように
叫ぶように
子を思う親の気持ちを
メロディにのせて
その思いをわかりながら
自分の足で
立ち上がろうとする
「むすめ」の決意のようなものを
感じ
それが
娘への思いと重なって
また
それに応えようとする
娘の思いと重なって
翌日
「父」 は、
筆を走らせたのでした・・・
「 ええ唄や~♪ 」
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