バスケットボール男子日本代表の渡邊雄太と八村塁(左)【写真:Getty Images】

バスケットボール男子日本代表の渡邊雄太と八村塁(左)【写真:Getty Images】© THE ANSWER

ベスト8進出を目指す12人が発表

日本バスケットボール協会(JBA)は8日、男子日本代表のパリ五輪の出場メンバー12人を発表した。NBAレイカーズの八村塁が21年東京五輪に続き2大会連続の選出。左ふくらはぎ肉離れで状態が心配されていた渡邊雄太も2大会連続で入った。19日からはヨーロッパ遠征で欧州の強豪2か国と国際強化試合を行い、27日にパリ五輪本番を迎える。目標は史上初のベスト8だ。

史上最強メンバーが出来上がった。メンバーは八村、渡邊のNBA経験者を中心に、これまで日本代表を牽引してきた富樫勇樹、馬場雄大、河村勇輝、ジョシュ・ホーキンソン、富永啓生らが順当に選ばれた。当落線とみられた選手ではジェイコブス晶が滑り込み、最終候補16人からは川真田紘也、井上宗一郎、金近廉、佐々木隆成の4人が落選となった。

トム・ホーバス監督は「この2か月間で約40人の選手から12名に絞り込むのは本当に難しいプロセスでした。選手全員が一生懸命に取り組んでくれた事に感謝します。12人が決まりこのメンバーでパリ 2024 オリンピックで戦うことを楽しみにしています。日本での強化試合4試合では望んでいた結果は出ませんでしたが、課題も見つかり、オリンピックまでに修正できると思います。チームの目標である『ベスト8』を達成してパリでプレーできることをとても楽しみにしています」とコメントした。

世界ランク26位の日本代表は5、7日に東京・有明アリーナで同50位の韓国と戦い、国内最後の国際強化試合を1勝1敗で終えた。最終候補に残った16人が帯同。合流から日が浅い八村、怪我でリハビリ中の渡邊、2試合連続登録外となった金近廉の3人を除く13人が出場し、最後のアピールを繰り広げた。ホーバス監督は7日の試合後、「今夜ホテルに戻ってから12人が決まります」と明かしていた。

今後はヨーロッパ遠征で19日に同3位のドイツと、21日に同4位のセルビアと国際強化試合を実施予定。27日に開幕する五輪本戦は、昨夏のワールドカップを制したドイツ、開催国で同9位のフランス、同12位のブラジルと同じグループBに入った。日本は開幕日にドイツと対戦。グループフェーズは同組内で総当たり戦を行い、各グループの1、2位と、3位のうち上位2チームが準々決勝に進出する。

【パリ五輪日本代表メンバー12人】

#2 富樫 勇樹

#4 ジェイコブス晶

#5 河村 勇輝

#6 比江島 慎

#7 テーブス 海

#8 八村 塁

#12 渡邊 雄太

#18 馬場 雄大

#24 ジョシュ・ホーキンソン

#30 富永 啓生

#34 渡邉 飛勇

#91 吉井 裕鷹

 

 ◇メンバーは次の通り。

 【PG】富樫勇樹(千葉J)、河村勇輝(横浜BC)、テーブス海(A東京)

 【SG】比江島慎(宇都宮)、富永啓生(無所属)

 【SF】ジェイコブス晶(ハワイ大)、渡辺雄太(無所属)、馬場雄大(無所属)、吉井裕鷹(三遠)

 【PF】八村塁(レーカーズ)

 【C/PF】ジョシュ・ホーキンソン(SR渋谷)

 【C】渡辺飛勇(信州)

ウォッチで表示

パリ五輪5人制男子バスケットボール組み合わせ

グループA グループB グループC

オーストラリア

(5位)

フランス

(9位)

セルビア

(4位)

ギリシャ

(14位)

ドイツ

(3位)

南スーダン

(33位)

カナダ

(7位)

日本

(26位)

プエルトリコ

(16位)

スペイン

(2位)

ブラジル

(12位)

アメリカ

(1位)

パリ五輪5人制女子バスケットボール組み合わせ

グループA グループB グループC

セルビア

(10位)

カナダ

(5位)

ドイツ

(19位)

スペイン

(4位)

ナイジェリア

(12位)

アメリカ

(1位)

中国

(2位)

オーストラリア

(3位)

日本

(9位)

プエルトリコ

(11位)

フランス

(7位)

ベルギー

(6位)

日本はドイツ、アメリカ、ベルギーとグループ予選で戦うこととなった。

この結果を受けて、日本バスケットボール協会の三屋裕子会長は「パリオリンピックにおいては、男子は決勝トーナメント進出(ベスト8以上)、女子は東京超えとなる金メダル獲得という高い目標を掲げております。その目標を達成すべく、日本 は“チーム一丸となったスーパーチーム”を形成し、チャレンジ精神を持って世界に挑んでくれると信じています」と語った。

日本バスケットボール協会の東野智弥技術委員長は「ドローを終え、対戦国を見てみるとやはりオリンピックはタフであると感じました」と話しながらも、「男女共に“世界の高い壁”に挑むことになると思いますがきっと日本は世界に、また“サプライズ”を与え、皆様と一緒に“感動”を得ると信じています」とチームへの厚い信頼を述べた。