父の体はかなり蝕まれていた。
コロナのせいで
面会を許可されてるのは母だけ、
時間も15分と短い。
母から聞いた話をまとめる。
肺に水が溜まっていたので、
まずは水を抜いて呼吸を安定させた。
声が小さく聞き取りづらいが会話はできる。
腎臓の片方が機能していないので
切除することになるらしい。
膀胱と前立腺にガンの疑いがあり検査、
膀胱はシロ、前立腺はクロ。
ステージの段階はまだわからない。
入院してからずっと寝たきりなのかと思ったら、
一昨日から自力歩行できるようになったとか。

父方の祖父は肺ガンで亡くなった。
伯父・叔父は二人とも前立腺ガンに罹った。(二人とも存命)
叔母は乳ガンで亡くなった。
父の家系はガン体質。
よく言われてることだけど、
やっぱり遺伝するんだな。
これまで母は「早く検査して!」と
父に言い続けてきた。
ようやくその気になったら体調を崩して、
病院に連れて行ったらこんなことに。
母とは頻繁に連絡を取り合っているが、
その度に自分にも口うるさく言ってくる。
わかっちゃいるけど、重い腰が上がらない。
まあでも
“あの時検査しておけば”と後悔するよりはね。
けど今は自分のことより父のこと。